「朝中友好の年」1年で…記念バナーも新年祝電も消えた
2024年「朝中親善の年」が中国北京での閉幕式も開けないまま龍頭蛇尾の形で幕を下ろした。昨年1月1日に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と中国の習近平国家主席が新年に祝電を交わして「親善の年」を宣言してから1年ぶりだ。 1日、北朝鮮朝鮮中央通信のインターネットサイトから「朝中親善の年」特集ページにつながる記念バナーが消えた。この位置には「歴史的転換期を迎えた朝ロ親善関係」というバナーが入った。北朝鮮は昨年、プーチン大統領の平壌(ピョンヤン)訪問を契機に軍事同盟に発展した朝ロ両国関係を誇示し、中国とは高位層の往来が途絶えて冷めた関係が続いている。 今年、朝中の間では指導者の新年の祝電も消えた。1日午後まで両国ともに金委員長が習主席に新年を祝う書簡を送ったかどうかを公開しなかった。一方、習主席は夫妻名義で金委員長に年賀状を送ったと、朝鮮中央通信が1日報じた。ただ、習主席の年賀状をベトナム、モンゴル、タジキスタン、トルクメニスタン、ベラルーシの首脳と共に報道するにとどまった。先月17日にロシアのプーチン大統領が送った新年の祝電を27日に公開し、金委員長がプーチン大統領に送った祝電を31日に公開したのとは対照的だ。 特に北朝鮮はベトナム共産党中央委員会総書記、米国社会労働党全国書記名義の年賀状を紹介しながらも中国共産党には言及せず、朝中「党対党」関係の異常気流までも見せた。 中国当局は原則的な立場を明らかにするにとどまった。中国外務省の毛寧報道官は先月30日、平壌で中国権力序列3位、全国人民代表大会の趙楽際常務委員長の4月の訪朝を契機に開かれた友好の年開幕式後に進めた活動と閉幕式が開かれなかった理由を明らかにしなかった。その代わり「中朝は友好的な隣国であり、伝統友好協力関係を終始維持している」とし「中国は北朝鮮と共に両国指導者が達成した重要な共通認識に基づき中朝関係をよく維持し、強化し、発展させていくことを望む」と明らかにした。 北朝鮮に駐在する次官級の王亜軍大使も関連発言を控えた。王大使は31日、ホームページに北朝鮮に居住する中国同胞に新年のあいさつをしたが、「2025年に中国は中国の特色の大国外交をより一層果敢に推進する」と伝えただけで、朝中関係の見通しには触れなかった。 北朝鮮は2023年12月に朴明浩(パク・ミョンホ)外務次官が、昨年3月の金成男(キム・ソンナム)国際部長が北京を訪問して以降、高官級の訪中が途絶えた状態だ。中国も昨年4月の趙楽際全人代常務委員長以降、高官級の北朝鮮訪問が中断した。 ◆中国1-11月の対北コメ輸出、前年比87%減 一方、中国はこの1年間、核心物資の対北朝鮮輸出を抑えている。中国海関(関税庁)統計サイトを検索した結果、昨年1-11月の中国の対北朝鮮トウモロコシ輸出は金額基準で前年同期比96.19%減少した。コメは87.29%、窒素肥料は98.88%、複合肥料は81.83%減少した。北朝鮮の食料不足に中国が支援していないということだ。