スターダム生え抜き10年、国内外で爪痕残す渡辺桃「他団体に乗り込んでボコボコに…ヒールとして最高だよ」
他団体に出ていってブーイングをもらう方が楽しいかなと思う自分がいた
H.A.T.E.というヒールユニットにいながら、スターダム内外から求められているレスラー、それが渡辺桃だ。今年デビュー10周年を迎える彼女は今、国内だけでなく海外でも大舞台のメインイベントを任せられるなど、確実にその爪痕を残している。その渡辺に、スターダムの生え抜きとして迎えた10年目の自分を語ってもらった。(取材・文=橋場了吾) 【写真】「かかってこいよ」テクラが投稿した2ショット 現在テクラとゴッデス・オブ・スターダム王座を保持している渡辺桃だが、琉悪夏と吏南というH.A.T.E.の中でも若い二人はどのように映っているのだろうか。 「私はH.A.T.E.のメンバー誰と組んでもいけると思うよ。ナツコは去年タッグリーグに出たし、上谷も小波も元QQだし。琉悪夏とはこの間仙台女子(9.27新宿大会)で組んだときはすごく頼もしかったね。結果、DASH・チサコにリベンジ(後述)したし。吏南とは二人で組むことはあまりないけど、テクニシャンタイプだしすごく合うと思う。今の吏南は責任感が半端ないよ、本当に成長したね」 仙台女子7.15後楽園大会で、渡辺はチサコとハードコアマッチを戦い敗れた。しかしこの試合の評価が非常に高く、渡辺が他団体へ出撃するきっかけにもなった。 「私が提案してハードコアになったんだけどさ、後頭部切って流血して。意外に量は少なかったんだよ。金髪だったから凄い量に見えたみたいだけど。でもね、あのブーイングをもらったときに、他団体いいなって(笑)。スターダムの渡辺桃として、他団体に出ていく方が楽しいかなと思う自分もいたね。他団体に乗り込んでボコボコにしてくるなんて、ヒールとして最高だよ(笑)。チサコとは実はデビューしてすぐに1回だけシングルで戦っているんだけど、お互い成長してからは初めてだった。ハードコア・クイーンはその名の通りだったよ、頭がぶっ飛んでた。ただ芸術的な試合をしたいんだろうなと。私は血が出ようがどうでもいいなだけど(笑)、芸術性にプライドを持っているというかハードコアに自分なりのプライドを持ってやっているように感じたね」 そして8.31にアメリカ・ワシントンDCで開催された新日本の『Capital Collision』。このPPV大会のメインを任されたのが、STRONG女子王者メルセデス・モネ(AEW)に挑戦した渡辺だった。 「モネとは完全な初対決だったんだけど、細いけど意外に底力が強くて日本人とは違うパワーがあったね。一人で行って、一人で帰ってきたんだけど、海外で戦う方がスターダムを背負っている感があったかな。錚々たるレスラーを差し置いて、海外のPPVでメイン……私の試合次第でスターダムの評価が変わることを考えるとね。まあ、そんなこと考えてないけど(笑)」