あなたにとってのシティボーイとは?Vol.1
『ポパイ』が“City Boy”を再び掲げ、早4年。思い描く“像”は、今でも人それぞれだからこそ、このあたりでもう一度、この問いを14人に投げかけたい。 優等生を目指す必要はないけれど、意識するところから、大人への道は始まる。
ファウンダー、元『INVENTORY』編集長 ライアン・ウィルムスにとってのシティボーイ
何にもとらわれず、自由気ままにマンハッタンを闊歩する男。履き慣らしたデザートブーツと〈リーバイス〉のデニム、そしてスポーツジャケットというスタイルがいい。遠目でもわかる、“らしい”眼鏡をかけた、その人物はアンディ・スペードだ。アンディと会える機会があれば、きっと馬が合うような気がしている。とっかかりやすい自然体がむしろ自信を感じさせるしね。ピカソの複製画が壁に掛かっているっていうハンプトンの別荘で過ごすことも多いらしい。とてもセンスがよくて、手掛ける仕事のどれもいい。でも、魅力は彼のユーモアセンスにもあって、個人のプロジェクトなんかは最高だよ。自費出版のiPhone用ブックや、「パートナーズ&サンズ」のギャラリー兼ショップ兼スタジオのインスタレーションもよかった。知性を感じるし、すごくシティボーイらしいなって。
映像ディレクター 大根仁にとってのシティボーイ
【千代田区神田生まれ。父は会社経営者、母は元新劇の女優で青山のレコード喫茶店のマスター。中学入学直後に同級生からトランジスタラジオをもらい、ブリティッシュロックに傾倒。ピート・タウンゼントに憧れてギターを購入。詩にもはまり、ランボーやマラルメなど愛読。中学2年の初夏にヘルマン・ヘッセの詩にメロディをつけたものが初の自作曲となる】Wikipedia冒頭の文章だけでクラクラするほどシティボーイ!! ですが、オレにとっての佐野元春シティボーイ期は、「アンジェリーナ」でデビューから「SOMEDAY」でブレイクする前まで。それは1980年3月~1981年6月なのですが、その時期の“オレが大好きな東京”を象徴していたのが佐野元春だと思います。
ミュージシャン、俳優 ピエール瀧にとってのシティボーイ
シティボーイの条件って品の良さ、嫌味のなさだと思うんです。ガッチリお洒落をキメてても、これらの要素が足りないとシティボーイではなく、ただの“シティにいるボーイ”になってしまいます。要するに田舎モンですね。中井貴一さんはそういう意味ですごく正統な気風をまとっている感じがします。トラディショナルに負けない感じ。琥珀が似合いそう。