「歴史を刻みたい」全4チームが勝点3で並ぶ大混戦のE組で首位のルーマニア。強豪ベルギーの指揮官も感服「気が抜けなかった」【EURO/コラム】
英雄ハジの息子は父を彷彿
ヨルダネスク監督は「どの試合も戦術的な大きい挑戦になる。あらゆることで最大限のものがなければならない」と大会のレベルの高さを強調し、そのなかでルーマニア代表が見せているパフォーマンスを称賛していた。 「ベルギーはクオリティのある選手が多くいるチーム。スピードがあり、爆発力があり、パワフルさがある。負けたからとがっかりすることはない。優勝候補の一つに負けたのだ。チームはいい試合をした。後半は同点にするチャンスもあったんだ。ただこのレベルではそこからゴールを決められなければ勝ち残れない。我々はよりよいプレーをしようとチャレンジしている。私はチームを信頼している。まだチャンスは残されているんだ。予選突破するために全力でできる限りのことをする」 今大会では勝点の次に当該対決の勝敗、そのあとで得失点差、総得点で順位が決まる。ウクライナに3-0で勝利したメリットは大きい。2試合終えた段階でルーマニアは首位なのだ。 「いま真実が試される瞬間がくる」 ヨルダネス監督は目に力を込めて、そう語った。個性的な選手も多い。英雄ハジの息子ラニス・ハジは父を彷彿とさせるエレガントなプレーで試合の流れを変えるポテンシャルを持っている。ルーマニア国民の期待を背負い、誇りを胸にチーム一丸となって全力で戦う。新たな歴史の扉を開くために。 取材・文●中野吉之伴
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