読売ジャイアンツの本拠地・東京ドーム

　巨人の貧打が深刻だ。最近10試合で4得点以上奪ったのはわずか1試合。2024年7月2日の中日戦（松本）は先発の山崎伊織が7回2失点と力投したが、打線が援護できず1－2で敗れた。 【画像】読売ジャイアンツの本拠地・東京ドーム ■犠打という選択肢は決して悪くないが 　この試合では阿部慎之助監督の采配が話題に。1点差を追いかける7回1死で5番の大城卓三が右前打を放つと、増田大輝を代走で起用。 　6番の岸田行倫が犠打を決めて2死二塁と好機を作ったが、若林楽人が死球で出塁後に代打・長野久義が空振り三振に倒れた。 　1死一塁からの犠打策は得点圏に走者を進めて相手バッテリーに重圧を掛けたい思惑があったのだろう。 　一方で2死二塁とすると一塁が空いているため、下位打線に回るとアウトを取る確率が高まるとも考えられる。 　阿部采配に「消極的」という指摘が見られる中、スポーツ紙デスクは 「3回から6回まで好機を作れなかったことを考えると、犠打という選択肢は決して悪くないと思います。それより、大城に代走の増田大を送った方が気になりました。試合終盤にもう一度打席が回ってきますし、あそこで代走のカードを切るのは早かったかなと。実際に増田大に打席が回ってきましたしね」 と指摘した。

代打のカードをうまくきれず

　7回の好機で得点が奪えず、9回2死で代走の途中出場から遊撃の守備ついていた増田大に打順が回ってきたが、ライデル・マルティネスのスライダーにタイミングが合わず空振り三振に。 　ベンチには萩尾匡也、佐々木俊輔が控えていたが、内野手が1人も残っていなかったため代打を出せなかった。 　ローゲームの接戦はベンチワークがカギを握る。 　打線がつながりを欠く中、どのようにして得点を積み重ねていくか。勝率5割から借金生活に突入しないためにも、3日の中日戦（前橋）は重要だ。（中町顕吾）