J-WAVEが厳選! 「いま聴くべき」おすすめソング4選 (12月)【SONAR TRAX】
3.山本大斗「ニコラスの喜劇譚」
山本大斗は、今年活動を開始した福岡在住のシンガーソングライター。作詞作曲に加えて編曲、ミキシングまでを一手にこなす。よって、仕上がる精密なアレンジは、それぞれの楽曲内に統一感を与え、聴く者が心酔するほどの充実感へと結実している。また、伸びやかに歌い上げる部分から、力強く歌詞を届ける部分まで、中低域の歌声が持つ表情の豊かさには脱帽する。洋楽から多くの影響を受けた山本大斗は、楽曲制作のスキルと才能を余すところなく活かし、ジャンルレスな楽曲を世に届けている。 4thシングル「ニコラスの喜劇譚」は、12月6日(水)に配信された。前作のデジタルEP「∞」は、過去3曲のシングルと新曲1曲で構成されたEPで、音楽活動の着実な軌跡を示した作品だ。4曲とも違った味わいを持つ一方で、共通する世界観が自然と織り込まれている。前作から間も無くリリースされた本作も、歌い手の文法が抜け目なく施された軽快なクリスマスソングだ。直球な物語のようで、寂しい独白のようにも見える歌詞もまた聴く者を魅了する。冬の到来に合わせて聴かれたい。
4.Tate McRae「greedy」
Tate McRae(テイト・マクレー)は、カナダ出身のシンガーソングライター/ダンサーである。6歳から始めたダンスで、アメリカのオーディション番組で準優勝を獲得、ジャスティン・ビーバーのツアーにキッズダンサーとして出演と、10代でダンサーとしての成功を重ねていった。そんな中、2017年にオリジナルソング「One Day」をYouTubeに投稿したことを機に、歌手としてのポテンシャルを見出され、2020年にデビューEP『all the things i never said』をリリースするに至った。今後も目が離せない、欧米ティーンの圧倒的な支持を集めるアーティストだ。 今年9月に配信された「greedy」は、本人がTikTokに投稿した動画がきっかけで、リリース前にもかかわらず10万以上の動画に使用された。キャッチーなメロディとテンポに加え、恋愛を仕掛けてくる相手を強気であしらう視点の歌詞がヒットの要因だ。プロデューサーに、ケンドリック・ラマーやポスト・マローンの楽曲を手掛けたジャスパー・ハリスと、ワン・リパブリックのボーカリスト、ライアン・テダーを迎えている。 (文=J-WAVE WACODES 10期 高橋一翔)