関電が金品受領で再び会見(全文4)激しい恫喝で半身不随になる対応者も
森山氏の何におびえていたのか
NHK:あらためて、その点、ごめんなさい、これで関連、最後にしますが、お2人にあらためて、反対すると原子力の運営に影響がある、もしくは恫喝されて、それにおびえていたということなんですけれども、一方でそれぞれ皆さんやはり関西電力という大きな会社の立場がある方と、あくまで向こうは一個人の関係であると思うんですけれども、その方でたとえ言葉で恫喝の言葉があったとしてもそういうのは、本当にそういうのがあれば例えば警察に訴える等もできると思うんですけれども、そういった対応を取らずになぜこの方の言葉のとおりにその恫喝に、恫喝という言葉はこの中にもありますけれども、従わざるを得なかったのか。森山氏の何におびえていて、何に遠慮をしていたというような背景があるのでしょうか。お2人に伺いたいんですが。この報告書の中ではそれがまだ読み取れないということなんですけれども。 岩根:やはりこの森山氏の関係については会社全体のいろんな意味のガバナンス、いろんな意味のコンプライアンスということは全社大で、これを推進してございますが、やはり残念ながらここの森山氏との関係については、その全社大で推進していることの外数となって、そこのところだけが前例踏襲でずっと個人ベースで伝えられてきたということで、会社のガバナンスがこの中には入っていかなかったということが非常に大きい原因だと思っておりますし、やはりなぜこういったことになったのか、それぞれの森山氏との担当がどう思って全体のガバナンスじゃなくて、自分でこれは頑張らなあかんというふうに思ったかも含めて、もう少し分析する必要はありますが、やはりここの対森山氏との関係だけは会社のガバナンスの外数になっていたということについては大変申し訳なく思っております。
森山氏に関連する背景への遠慮があったのか
八木:私の経験では、やはりこの方は本当に地元に影響力の大きな方であったことは間違いございません。高浜町の元助役もされておりますから、要するに地域全体に関して、この方の発言力というのは大変大きかったと。そういったことに対して私ども、この方のご協力も得ながらこれまで高浜発電所の運営をやってまいったわけですが、そういう意味ではこの方の反応といいますか、この方の動きというのは非常にわれわれも敏感に感じてたのは事実でございまして、そういう意味では多少ちょっと私どもは過剰に反応してる面もあるのかもしれませんが、とはいえ現実問題として、この高浜地域における、この方のやはり力といいますか、影響力というのは確かに大きかったという認識をしております。 NHK:最後の関連で今のご認識として、これは主に八木会長になるか、双方にお答えいただきたいんですけれども、それぞれ実際にお会いしてそういうことを感じられたと。これはあらためて森山氏という個人に対して何か恫喝の言葉だったり、そういったものの対応に苦慮していたのか、それとも森山氏と例えば関連する背景であったりとかそういったものに対して遠慮があったのかというのは、どちらの認識があるんでしょうか。 八木:私からお答え申し上げます。私が実際2006年から2010年の間、原子力事業本部の本部長と本部長代理を務めているときに森山氏とお会いすることがありまして、その際、先ほど、お会いしたときには必ず手土産をお持ちになられまして、私としてはもう当然こういうものは受け取るわけにはいきませんので、受け取れないという話をされると、やはり声が大きくなって、なぜ受け取れないのかという、激高されるというそういう経験はいたしたことがございます。 岩根:私のほうからもお答えします。やはりこれは連綿と先輩から森山氏の話は後輩に引き継がれてきたということでございます。それでその担当になった者は今、八木が申し上げましたように非常に厳しい恫喝をされたということと、それからやはり過去こういうことがあったということを先輩から聞かされて、森山氏の影におびえていたと、この両面でこれ以上、対応できないと、過去には病気になった人間とかそういう話もありますので、自分も同じようなことにはなるんではないかというその幻影と両面があって、なかなか自ら森山氏の輪に入ってしまってたところがあるかもしれないと思っております。