大谷「左肩亜脱臼」楽観は禁物…《レギュラーシーズンなら欠場必至のはず》と専門家が警鐘!
19年ナ・リーグMVPベリンジャーは手術後に低迷
「このまま出場を続ければ、患部が炎症を起こして痛みが出る可能性はあります。一度、痛めているので、今回と同じような衝撃を受ければ、再び関節が抜けることも考えられます。大谷選手はスイングの際に左手で押し込む打撃スタイルのため、左肩に衝撃が走りかねません。幸いなことに利き腕ではありませんが、大谷選手にとってグラブを持つ左手は投球の際、重心移動などに重要な役割を果たすので、WS終了後には慎重な治療と入念なケアが必要です」 ド軍が世界一になった2020年のWSでは19年のナ・リーグMVPベリンジャーが、同僚と肩をぶつけ合って祝福した際、右肩を脱臼。関節を入れ直す応急処置を施して出場し続けた結果、患部が悪化してオフに関節唇修復手術を余儀なくされた。約10週間のリハビリを経て、翌年のキャンプには間に合ったものの、その後は振るわず、22年オフに事実上の放出であるノンテンダーFAになっている。 パドレスの主砲タティスJrはメジャー3年目の21年、左肩の亜脱臼を繰り返した挙げ句、禁止薬物使用で出場停止期間中の翌22年にメスを入れた。 大谷が重症化のリスクを認識しながら、強行出場に踏み切ったのは本人たっての希望もあるのだろう。 18年の渡米以来、念願だったWS出場が実現し、本人のテンションが高まっているのは当然。投打とも故障を抱えながらプレーしている選手もいる上に、MVPトリオの一角であるフリーマンは右足首を捻挫して足を引きずりながら出場を続け、WS初戦ではサヨナラ満塁弾を放った。身を削って戦う同僚に触発されている面もあるだろう。ましてや今回のWSは東西の盟主対決に全米が注目し、初戦の平均視聴者数は7年ぶりに1520万人に達し、日本でも中継したフジテレビの平均世帯視聴率は第1戦が12.7%、第2戦が13.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調だった。日米にとどまらず世界の注目を集めているだけに、大谷にとっては無理をせざるを得ない状況が揃っているのだ。 ファンは強行出場の後遺症がないことを祈るしかない。 ◇ ◇ ◇ 日本国民はもちろんだが、実はMLBやドナルド・トランプ贔屓の米放送局FOXまで、大谷を熱烈に応援しているという。いったいなぜか。大谷の活躍がもたらす「莫大なメリット」とはどれほどのものなのか。いま、米球界で何が起きているのか。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。