<WBC速報>侍J1-2で米国に惜敗、V奪回ならず
WBCの準決勝、日本対米国が21日(日本時間22日)、米国ロスのドジャースタジアムで行われ、日本は1-2で惜敗した。6回に菊池(広島)のソロアーチで一度は同点としたが、8回に2番手の千賀(ソフトバンク)が連打を浴び、松田(ソフトバンク)に慣れない自然芝のグラウンドに戸惑う痛恨のミスがあり勝ち越し点を許すと米国の強力な中継ぎ陣に反撃を断たれた。V奪回を狙った日本は2大会連続で準決勝敗退となった。一方の米国は、初の決勝進出。明日行われる決勝はプエルトリコと米国の顔合わせとなった。 元ド軍監督で89歳になるトミー・ラソーダ氏と侍ジャパンの背番号「16」のユニホームを羽織った“トルネード”野茂英雄氏の“大暴投”始球式でスタートした日米決戦。珍しく昼から降り続けた雨は、試合開始時点では少し小雨になっていたが、気温は低い。天候にプラスして米国チームに地元ドジャース出身のスタメン野手がいないこともあって観客の入りは若干寂しかった。 適度に湿る感覚がプラスに働いたのだろうか。菅野は、好守にも助けられ素晴らしいピッチングで序盤をコントロールした。3回までわずか1安打。ストレートの最速は151キロ。内角を積極的に攻めてシュートもうまくコントロールされていた。 しかし、4回に先に失点を許す。一死から名手、菊池が正面のゴロを弾く珍しいエラーで得点圏に走者を進めた。2年連続2冠王のアレナドをストレートで空振り三振に斬って、二死としたが、ホスマーを四球で歩かせマカチェンにレフト前タイムリーを浴びた。 一方、日本打線は、予想通りにロアークの動くボールを打ちあぐむ。立ち上がりに二死三塁の先制機を作ったが、筒香(横浜DeNA)が左飛。3回にも一死からラッキーボーイの小林(巨人)が詰まりながら左前打で出塁、内野ゴロで入れ替わりの走者となった山田(ヤクルト)が盗塁に成功したが、菊池も三ゴロに打ち取られた。 日本は6回一死から同点に追いつく。5回から代わったホワイトソックスのセットアッパー、ネイト・ジョーンズから「エラーをして菅野に悪いことをしたので、まだ取り返せてはいないが、なんとかしたいという気持ちで」と打席に入った菊池がライトスタンドへ値千金の同点ホームラン。ジャンプしたマカチェンのグラブをかすめるようにフェンスギリギリに飛び込んだ。菊池は笑わずにダイヤモンドを回った。 7回から菅野の後を受けた千賀(ソフトバンク)はホスマー、マカチェン、ポージーを三者連続三振。 米国はミラーから7回はレンジャーズのストッパー、ダイソンへと継投。こちらも150キロのツーシームを武器に坂本(巨人)、松田、秋山(西武)を揃って内野ゴロへ抑え勝負は終盤へともつれ込んだ。