三井住友建設×東急建設 円安が業績を直撃しかねない準大手ゼネコン2社を比較
米大統領選でトランプ氏が勝利してから為替市場ではドル高円安が進行しているようです。円安は輸出企業にプラスに働くといわれますが、輸入企業にはマイナス面が大きいといえます。 【写真】ヒューリック×平和不動産 都心部を中心に収益を上げる不動産業を比較 1ドル=130円だったら、1ドルで仕入れていたモノは「130円」で手に入ります。円安が進行し1ドル=150円になると「150円」が必要です。 今回は輸入資材の高騰が業績を直撃しかねない建設業界の準大手ゼネコン「三井住友建設」と「東急建設」の社員待遇を比較してみます。 三井住友建設は三井住友グループに属します。1887(明治20)年創業の「三井建設」と、76(明治9)年創立の住友建設が2003年に合併して誕生。建築や土木工事に強みを持ちます。超高層ビル、大型施設など耐震技術に優れた建築を得意としています。 東急建設は東急グループの一員。1946年に「東京建設工業」として設立されました。都市開発やインフラ整備を中心に幅広い建設事業を展開。東急沿線を中心とした街づくり、鉄道関連工事、再開発プロジェクトにも貢献する地域密着型という印象です。 業績はどうでしょうか。2024年3月期(連結)で比較してみます。売上高は三井住友建設が4795億円、東急建設が2857億円。営業利益は85億円と82億円。純利益は40億円と73億円です。 有価証券報告書によると社員の平均年収は三井住友建設が888万5000円、東急建設が838万円。役員報酬は1人あたり平均で1710万円と1600万円となっています。 年代別の推定年収は、30歳時は三井住友建設が702万円、東急建設が616万円。40歳時は861万円と755万円、50歳時は910万円と798万円です。 生涯給与はこうなります。 ▽三井住友建設…3億1200万円 ▽東急建設…2億7400万円 両社の社員がこの収入に応じた平均的な支出を続けた場合、65歳時の推定資産(貯蓄可能額)は三井住友建設6717万円、東急建設6130万円です。85歳時は2399万円と2547万円。どちらも安定した老後が待っていそうです。 (データ提供「Milize」=https://milize.co.jp)