「150円のおにぎりを買うお金がない」“奇跡の9連休”を前に困窮する子どもや若者。止まらないSOS。いま必要とされる支援は
「奇跡の9連休」の年末年始。一方、困窮する若者たちは…
家族団欒の機会も増えるクリスマスやお正月が近づき、「奇跡の9連休」になると世の中は盛り上がる中で、年末年始は支援が必要な人々にとっては公的機関も閉まってしまう厳しい時期となる。 ユキサキチャットの登録者数は1万5000人を超えており、その数は増え続けている。 物価高も相まって先行きが厳しさを増す中、年末年始に向けて不安を感じる若者が溢れている状況だ。D×Pによると、この冬に必要な物資は5万食にも上るという。 食糧倉庫では今、年末年始に向けて全国の若者たちに届けるための物資の箱詰め作業が佳境を迎えている。 若者たちからは「何かあったときに相談できる友人や知人も年末年始は実家に帰省するので誰にも頼れない」「普段利用するWi-Fiや暖房がある商業施設も閉まるので、寒さを凌げない」との声が寄せられているという。 食糧支援などは、企業や個人など支援者らからの寄付によって成り立っている。 年末年始に向けて現在、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で寄付を募っている。 犯罪集団がSNSなどで呼びかける「闇バイト」から困窮した若者たちを守るためにも、どうにか支援を届けたいという思いだ。 理事長の今井さんは「政府ができていない支援を、民間だから作ることもできる」とし、こう呼びかけている。 「オンラインで相談した時に自分のことを気にかけてくれる人がいる、相談だけじゃなくて食糧や給付などの支援が得られる、それがあって良かったとよく言われます。 今年の年末年始も安心して暮らせるように、私たちもリーチできるようにしたいですし、ぜひ一緒に支援に参加していただけると嬉しいです」 (取材・文=冨田すみれ子)