「150円のおにぎりを買うお金がない」“奇跡の9連休”を前に困窮する子どもや若者。止まらないSOS。いま必要とされる支援は
「頼れる場所がある」と知ってもらうために
物資を送る際には、アレルギーの有無を聞いたり、カスタマイズして生理用品も入れたりなど、それぞれのニーズにあった中身になるようにしている。ライフラインが止まっているなどの極限状態にある若者には、現金給付も行なっている。 コロナ禍では、体調を崩しても頼る人がいない若者たちからのSOSが相次ぎ、ゼリー飲料などを入れたコロナ療養セットも発送した。 2021年5月~2024年10月にD×Pへのサポートを希望した若者を対象に実施したアンケート調査では、2092人の46%が「ごはんを食べない日がある」と答えていた。 サポートは「緊急支援」「短期支援」「長期支援」の3つあり、相談者が置かれている状況を丁寧にヒアリングし、必要とされる対応を取っていく。 D×Pが支援の対象とする13歳~25歳の年齢層でも、相談者の約半数は滞納や借金などの問題を抱えており、まずはライフラインを復活させるために緊急支援として最大で一括8万円までの現金給付を行う。 最初の3ヶ月は短期支援として食糧の送付などを行い、国や自治体の社会保障制度に繋げたり、アルバイトなどへの就労をサポートしたりして長期支援へと繋げていく形だ。 初めて食糧支援を送る時には手書きの手紙も添える。今井さんは「助けを求める若者のほぼ全員が、親を頼ったり大切にされたりという経験がない」と話す。 「大切にされている」と感じてもらい、「頼れる場所がある」と知ってもらうため、丁寧なLINE相談のやり取りをして物資の内容もカスタマイズし、手紙を書いて一人一人の孤独に寄り添えるようにしている。
「人の温かさに触れて泣いてしまいました。生きるの頑張ろうって思いました」
支援を受け取った若者からは「体調も精神も元気になりました」「支援していただいたおかげで、なんとか前に進めそうです」とお礼のLINEが届く。 《ずっと孤独だったので人の温かさに触れて泣いてしまいました。生きるの頑張ろうって思いました》 《食事を摂るのも難しいことが続いていたのですが、そんな時にユキサキさんに送っていただいた缶詰やレトルトを食べて過ごしていました。とてもありがたかったです》