22歳女性ダンサーが人気番組で語った「父の不倫」の真相。「もう、父のことは諦めました」
「どうせ信じていても裏切られる」という思いが
――もっとも信頼していた男性に裏切られるという経験は、恋愛観にも影を落としませんか? かなで:そうですね。私、『家、ついて行ってイイですか?』でも“ヲタ芸”を披露してしまうくらい筋金入りの陰キャで、ただでさえ恋愛経験が多くないんです。それに加えて、やはり根底に「どうせ信じていても裏切られるから」というのがあって。父のことはネタにしているようで、自分のなかでもまだ消化できていないのかもしれません。不貞行為は家族を壊しますが、家族の心も壊しますよね。 ――そうなると、かなでさんが自分を解放する場所は、やはりステージですか? かなで:ステージで踊っている時間は、とても楽しいですね。お客さんはそれぞれ日常生活での疲れを抱えて、癒やしを求めて来てくれていると思います。私たちはお客さんからお金と時間をもらってパフォーマンスをしているので、常に高いレベルのものを魅せられるよう、練習に向き合っています。ステージからみんなの笑顔が見えると、とても嬉しい気持ちになります。 ――最後に、かなでさんの仕事との向き合い方、今後の展望について教えてください。 かなで:私自身、アイドルなどのライブが好きで、観る側としても楽しんできたので、常に「もしも自分がお客さんならどうしてほしいかな?」と考えながらパフォーマンスするようにしています。ほぼ毎日ショーや練習があるので、肉体的には疲れるときもあります。でも、ステージはいつも一期一会だから、今このとき目の前にいるお客さんに、全力で応えたいんです。 これからの展望ですが、大好きなダンスを仕事にできることに感謝しながら、ステージでもっと存在感を発揮できるようなパフォーマーになりたいです。直近の目標は、次の10月24日に所属から1年を迎えるので、多くの人にショーにお越しいただいて、より成長した姿を見てもらえればと思っています。 ===== 心の支えを逸したとき、人は著しくバランスを崩す。唐突に訪れた家族の崩壊と、親しんできたアイドル活動の終焉。両翼を失ってなお、かなでさんは一途に舞い続けて新たなステージに辿り着いた。若き日に経験したあらゆる感情が閃光まばゆいその舞台で花開く日が、きっと来る。 <取材・文/黒島暁生> 【黒島暁生】 ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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