DeNA、お待たせ今季初サヨナラで3位浮上 宮崎敏郎が決勝6号ソロ&猛打賞 八回に3点差追いつかれる不穏ムード…ひと振りで払拭!
DeNAは27日、巨人10回戦(横浜)に5―4で、今季68試合目で初のサヨナラ勝利。延長十回に宮崎敏郎内野手(35)が左翼席へ決勝の6号ソロを放った。頼れる中軸が、左太もも裏の肉離れによる離脱から復帰4戦目で殊勲の活躍。チームは巨人戦の連敗を5でストップし、巨人と入れ替わり3位に再浮上した。 夏本番を前に、本拠地ハマスタを熱気で包んだ。決勝の本塁を踏んだ殊勲のヒーロー、宮崎は仲間から氷を、水を浴びて歓喜の輪に包まれた。クールな男が手荒い祝福を受け、最後にとびっきりの笑顔を見せた。 「素直にうれしい。後ろにつなぐ気持ちで、まずは塁に出ることを意識して、しっかり自分のスイングができた。最高の一打になってよかった」 八回に3点差を追いつかれ、突入した延長十回。6番手ケラーに対し、先頭の牧が空振り三振に倒れた。重苦しいムードの中で続いて打席に入った宮崎。「ホームランバッターではないので、塁に出ることだけ意識した」とカウント2―1からの4球目、スライダーを巧みに捉え、鮮やかな放物線を左翼席へと突き刺した。 昨季は6年ぶり2度目の首位打者に輝いた頼れるベテラン。今季も開幕から打線の中核を担ってきたが、左太もも裏の肉離れで7日に出場選手登録を抹消された。「(2軍に)落ちても自分のできることは落とさずというか、運動量もあまり落とさず、振る量とかを意識しながらやってきた」と時に強い日差しも照りつけた神奈川・横須賀の球団施設DOCKで状態を確認しながら汗を流し、欠場試合数は最少の9試合にとどめ、交流戦明けの21日から1軍に戻ってきた。 復帰2戦は無安打に終わるも、25日に初安打となる適時打を放ち、この日はサヨナラ弾を含む3安打猛打賞。完全復活を印象付ける打棒に、三浦監督は「ああいうところでしっかりと決められる、さすがだなと。ミスショットせずに決められるのは宮崎の技術だと思います」と目を細めた。 2022年から6年の大型契約を締結後も、慢心することなくチームを支え続ける宮崎。巨人戦の連敗を5で止め、3位に再浮上した。2位阪神とも0・5ゲーム差。「まだまだチームに迷惑をかけているので、もっと貢献できるように」。最大級の活躍を見せても、おごりは一切ない。(浜浦日向)