１月７日、カナダ統計局が発表した１１月の貿易収支は３億２３００万カナダドル（約２億２５６０万米ドル）の赤字で、ロイターがまとめたアナリスト予想の９億カナダドルを下回った。写真はカナダのバンクーバーにある港で２０２３年７月撮影（２０２５　ロイター／Chris Helgren）

Promit Mukherjee　Ismail Shakil [オタワ ７日 ロイター] - カナダ統計局が７日発表した１１月の貿易収支は３億２３００万カナダドル（約２億２５６０万米ドル）の赤字で、ロイターがまとめたアナリスト予想の９億カナダドルを下回った。赤字は９カ月連続。 １０月改定値は５億４４００万カナダドルの赤字だった。 １１月は輸出の増加ペースが輸入を上回ったほか、対米貿易黒字が拡大した。 輸出総額は広範囲な製品部門の伸びに支えられて２．２％増、輸入は１．８％増で、消費材、化学、プラスチック、ゴム製品が主導した。 最大の貿易相手国である米国に対する貿易黒字は８２億カナダドル。１０月は６６億カナダドルだった。 ただ、トランプ次期米大統領はカナダの対米貿易黒字を繰り返し批判するとともに、カナダからの全輸入製品に一方的に２５％の関税を課すと述べており、エコノミストは黒字が圧迫される可能性があると指摘している。 カナダ輸出開発公社のチーフエコノミスト、ステュアート・バーグマン氏は「トランプ次期大統領による関税導入を見据えた対米輸出前倒しの兆候が見られる」と指摘、１２月と１月も対米輸出が大幅に増加するとの予想を示した。