選手とファンの距離感は? プロスポーツのファンサービスはどうあるべきか
激しい運動量、コンディションとの両立課題
一方で、選手のコンディショニングとどうやって両立していくかが課題だと吉久さんは話します。 「サッカーは1試合で平均約11キロを走る非常に運動量の多い競技ですし、日々のトレーニングもとてもハードです。現在行なっているファンサービスエリアの設置も、連戦のときには実施する事ができませんし、多くの方に来ていただいた時は、全てのファンの方に対応するのに1時間以上かかることもあります。練習後に疲れを残さないように、体調を崩さないように、選手のコンディショニングも考えなくてはいけません。選手をベストコンディションで試合に送り出すことは、クラブとしてとても大事なことです」 マリノスでは、選手会とも意見交換しながら、選手たちがどういったファンサービスを行いたいかを話し合い、実施している企画があります。夏休みの花火大会に合わせ、中村俊輔選手をはじめ全選手が参加した選手会主催の「花火大縁日」や、昨年に続き今年は11月24日(火)に選手がDJとなって行われる音楽イベント「Yokohama F・Marinos Night」などがその例です。 プロスポーツはチームの成績が第一ですが、その上で、選手のことを身近に感じ、スポーツ観戦を楽しむ人々が増えるようなファンサービスのあり方をプロスポーツチームは模索しています。今後どのようなファンサービスが生まれるのでしょうか。 (ライター・篠崎有理枝)