衆院解散 茨城県内24人出馬予定 7選挙区 区割り変更後初
衆院は9日午後の本会議で解散された。政府は同日夕の臨時閣議で第50回衆院選の日程を「15日公示、27日投開票」と決めた。 衆院選は、2021年10月31日以来。小選挙区定数「10増10減」などを受けた新区割りで初めて実施され、小選挙区289、比例代表176の計465議席を争う。 茨城県内は前回より5人多い24人が立候補を予定している。7選挙区全てに前職(比例復活を含む)を擁立し、全選挙区での勝利を目指す自民に対し、「政治とカネ」を巡る問題で追及を強める野党がどこまで議席を広げるかが焦点だ。「10増10減」を反映し、県内は水戸、笠間、小美玉、常陸大宮、下妻の5市で区割りの分割が解消され、5選挙区が改定されて初めての選挙となる。 【1区】4期目を目指す無所属前・福島伸享氏と5選を狙う自民前・田所嘉徳氏に、維新・武藤優子氏と共産・高橋誠一郎氏の両新人が挑む。福島氏は前回2021年、野党系勢力を一本化。選挙区で国政復活を果たした。田所氏は比例北関東で復活当選した。 【2区】自民前・額賀福志郎氏と、いずれも新人の維新・今村敏昭、共産・川井宏子、無所属の大高伸一の3氏が立候補予定。前回は野党候補が一本化され一騎打ちとなったが、今回は見送られる。14回目の当選を目指す重鎮に対し、3氏がどこまで迫れるか。 【3区】7回目の当選を目指す自民前・葉梨康弘氏に野党の新人4氏が挑む。4人は立民・梶岡博樹氏、維新・橋口奈保氏、共産・大内久美子氏、れいわ・加川裕美氏。葉梨氏は6期の実績を掲げて選挙に臨み、新人4氏は無党派層の掘り起こしに力を注ぐ。 【4区】9回目の当選を目指す自民前・梶山弘志氏に、ともに新人の維新・武藤博光氏と共産・吉田翔氏が挑む。梶山氏はこれまで党幹事長代行や経済産業相など多くの要職を歴任。国政選挙への挑戦は、武藤氏が4回目となり、吉田氏は初めて。 【5区】3回目の当選を目指す国民前・浅野哲氏と、前回比例復活だった自民前・石川昭政氏、共産新人で元市議の千葉達夫氏の3氏が立候補を予定。日立製作所労組出身の浅野氏と、デジタル副大臣を務め5回目の当選を狙う石川氏による激戦が見込まれる。 【6区】自民前・国光文乃氏と2回連続で比例復活当選の立民前・青山大人氏がともに3回目の当選を目指す。野党共闘により前回出馬を取りやめた共産からは新人の間宮美知子氏が立候補を予定する。過去2回と同様に国光氏、青山氏の争いとみられる。 【7区】7回目の当選を目指す自民前・永岡桂子氏と、引退した中村喜四郎氏の長男、無所属新人で県議の中村勇太氏が出馬を予定し、一騎打ちとなる公算。文部科学相を務めるなど実績を示す永岡氏に、1900回超の街宣活動を強調する中村氏が挑む。
茨城新聞社