「まー1本まー1本と…」名古屋弁で親しまれた女優・山田昌さん死去 晩年まで変わらなかった芝居への情熱
ドラマや舞台で活躍し、流暢な名古屋弁で親しまれた女優・山田昌さんが6月16日、肝細胞がんのため、94歳で亡くなりました。 【動画で見る】「まー1本まー1本と…」名古屋弁で親しまれた女優・山田昌さん死去 晩年まで変わらなかった芝居への情熱 山田昌さん(2020年): 「私ね、怒ると良いこと言うのよ。ものすごく怒れている時はね、我ながら感動すること言うの」 1930年、愛知県常滑市に生まれた山田昌さんは、「おしん」など数々のドラマや舞台に出演しました。
昌さんといえば、ドラマ「名古屋嫁入り物語」のシリーズで花嫁の母親役を務め、流暢な名古屋弁が全国的に有名になりました。
『鎌倉ハム』のCMでは、「まー1本、ま一1本と、たいがいにしとかないかんよ」などと演じ、東海地方の視聴者に親しまれていました。
夫は、アマチンこと天野鎮雄さんです。1985年、夫婦で名古屋の劇団「劇座」を旗揚げしました。
若手俳優の育成に尽くしてきた名古屋の「最強役者夫婦」でしたが、アマチンさんは2023年11月に亡くなりました。
2021年、昌さんは東海テレビを訪れ、ドキュメンタリー「大名古屋狂詩曲」のナレーションを担当しました。この時すでに91歳でしたが、5時間に及ぶ収録を務めあげました。
東海テレビスタッフ: 「良いナレーションを入れていただきました」 山田昌さん(2021年): 「ありがとうございます。そうウソでも言ってくださると…ウソつき!」 最後まで女優だった昌さん。歳を重ねても、芝居への情熱は変わりませんでした。 山田昌さん: 「もうこれが最後だなと毎度思うのね。思ってもどうにかやれるとね、ひょっとしたらもう1本できるかもしれないと、はかない望みを持っちゃうんですよ。お客さまに合わせて一段(芝居を)下げちゃダメですよ」
昌さんは16日朝、肝細胞がんのため94歳で亡くなりました。葬儀・告別式は19日、名古屋市千種区の平安会館今池斎場で執り行われます。