日本の老舗カーナビメーカーが“本気で”開発したスマホ用最新「ナビアプリ」がアウディから登場 純正ナビとはどう違う?使ってわかった◯と×とは
パイオニアのスマホ専用アプリ「COCCHi(コッチ)」がベース
今やドライブに欠かせないアイテムがカーナビゲーションです。 【画像】グーグルマップより使いやすい! アウディのスマホ用ナビアプリを写真で見る(17枚)
しかし、最近はインフォテイメントシステムの搭載が主流となり、カーナビ機能もそこに組み込むアプリのひとつとして機能するようになりました。これは国産車だけにとどまらず世界的な傾向で、日本に入っている輸入車もほとんどが日本にローカライズされたアプリで対応しています。 ただ、悩ましいのがその使い勝手です。 実は輸入車に搭載されるカーナビの多くが、機能面でこそ充実しているものの、表示されているアイコンやメニュー階層がわかりにくかったり、ルート案内にしても交差点での情報がもっとも重要な日本の道路事情に合っていなかったりすることが少なくありません。 そのため、多くのユーザーがインフォテイメントシステムのApple CarPlayやAndroid Auto上で、日本での利用に特化したYahoo!カーナビなど、他のナビアプリを使っている人が増えているのです。 とはいえ、ユーザーにしてみれば、そのブランドを気に入って選んだ輸入車だけに、オリジナリル性も欲しいというのが本音ではないでしょうか。 「アウディナビアプリ」は、そんな声に応えて2024年10月にリリースされました。 アウディジャパンによれば、「本アプリは、カーナビ開発で培った高度なルートテクノロジーを用いたパイオニアが、スマートフォン専用カーナビアプリ『COCCHi(コッチ)』をベースに、アウディのイメージと調和するデザインのユーザーインターフェイスと専用の機能を加え、アウディ車ユーザーのドライビングエクスペリエンスをさらに快適に向上させる新商品」としています。 コッチは2023年9月にリリースされており、ナビアプリとしてはかなり後発。しかし、リリース後は順調にダウンロード数を伸ばし続け、24年11月にはついに70万ダウンロードを達成したのです。 その人気のナビアプリをベースにアウディらしさを加えたナビアプリということで、アウディユーザーであれば大いに気になるところではないでしょうか。 なお、このアプリの利用料は月額550円(税込)で、有料プランのみを用意。最初の1か月間はお試し期間として無料となっています。 今回の検証は、アウディ「Audi Q8 50 e-tron quattro S line」の広報車を使い、そこにAndroidの携帯端末(Google Pixel7)を接続し、Android Auto上で「アウディナビアプリ」を展開する形で実施しました。 Android Autoのメニューからアウディナビアプリを選ぶと、アウディならではの効果音「HeartBeat」と共にアプリが起動。この瞬間だけでもアウディ専用ナビであることを実感させられます。 アプリ起動後は、コッチと基本的に共通の地図が表示されます。コッチとの違いは、ルート案内中の交差点拡大図や高速道路の施設リストなどが左側に表示されることぐらい。そこには充実した地図情報が展開されており、その仕様は車載ナビと比べてもほとんど差を感じないほど。 道路ひとつひとつの色にも注力しており、一般道はグレー、高速道路は青色というふうに色分けされ、各道路には「○号線」の表記もしっかり行われれています。 そして、アウディナビアプリのオリジナルで搭載されたのが、アウディ正規ディーラーの位置情報で、地図上にはアウディの文字ロゴマークが記されています。また、アウディがフォルクスワーゲン、ポルシェと共に整備を進めている急速充電ネットワークサービス「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」の急速充電器の位置もワンタッチで検索できるようになっています。 さらに、トラブルが発生した際に役立つ「ロードサイドアシスタンス」。これは万一、路上での故障や緊急時の応急処置、車両の牽引などが必要になった際に活用するもので、スマートフォンの画面上からに直接電話を発信できます。ただ、この機能は「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」の案内も含め、Android AutoやCarPlay上では展開されていないのでご注意下さい。