コンビニ新時代――セブン、スーパーとの“いいとこどり”新業態 「調理定年」と「タイパ」に着目【#みんなのギモン】
■健康志向を意識したお総菜が増加
近野解説委員 「シニア世代の方からは、『疲れてご飯をあまり作りたくない』という声もありましたが、ここからは今回の新業態の狙いの1つでもある『脱・手作り主義 調理定年って?』というポイントについて見ていきます」 「調理定年とは、手作り主義はほどほどにして、テイクアウトやお総菜などを買って上手に取り入れ、栄養をしっかり取ろうという考え方やライフスタイルのことです。実際、最近のお総菜は健康志向を意識したものが増えていますからね」 藤井アナウンサー 「ちょっと割高とは言え、健康志向というスタンスが食品から浮かび上がってくるような…。『これ食べるといいんじゃないかな?』と思ってしまい、つい手が出ますね」
■調理食品への支出、60代は7万円増
近野解説委員 「それを裏付けるような、総務省家計調査のデータがあります。世帯別に見たお総菜などの調理食品への年間支出額を示したグラフです。2000年に一番調理食品を多く買っていたのは40代で、1年間の支出額は11万9457円でした」 「2023年になると全体的に増えていますが、一番多く買ったのは60代になります。60代の1年間の支出額は2000年に10万円を切るぐらいでしたが、2023年には16万7994円と約7万円増えています。1か月で計算すると1万4000円ほど、調理食品に充てています」 「シニア世代が、お総菜などをより多く手に取っていることが分かります。背景にあるのは、家族のために食事を作るのが当たり前、という今までのルーティンから解放されるシニア世代が増加していることです」 「高齢化が進めば、調理定年を迎える人たちが今後も増えるとみられています。そうした需要に、コンビニとスーパーの間という新業態がマッチしているということです」 藤井アナウンサー 「グラフを見ると、2000年の時に40代だった人がちょうど今、60代になっているんですよ。お総菜を買っていくことにハードルが低くなった皆さんが、シニア世代になって多く買ってらっしゃるんじゃないかなと思います」 「1つの物にこだわりを見せて、それ以外はお総菜を買ってくるという、ハイブリッドのお食事というのもいいんじゃないですかね。それが受け入れられる世の中になったんだと思います」 近野解説委員 「食卓もお店も、あらゆる意味でいいとこどりということです。生活の基本をどこでまかなうのかも時代とともに変わっていくようです」 (2024年2月27日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
●あなたの身の回りの怒りやギモンをお寄せください。 お寄せいただいた情報をもとに日本テレビ報道局が調査・取材します。 #みんなのギモン https://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html