コンビニ新時代――セブン、スーパーとの“いいとこどり”新業態 「調理定年」と「タイパ」に着目【#みんなのギモン】
■全国に拡大する方針…新業態の狙いは
近野解説委員 「今回、セブン&アイ・ホールディングスが新業態のコンビニをオープンした狙いを担当者に聞きました。『コロナ禍以降、シニア世代を中心に自宅のすぐ近くで買い物する方が増えた。これがいったん定着し、コロナが明けた今もあまり変わらない』とのことです」 「さらに『若い世代では共働きが増えた。そこでいわゆるタイパ(タイムパフォーマンス)、時間効率を重視する人たちを取り込むためだ』と話していました」 市來玲奈アナウンサー 「平日お仕事をしていて忙しいと、なかなかゆっくりスーパーに行ってお買い物ということはできないなと思いますし、コンビニがあったらコンビニに駆け込むということも多いと思うので、中間的なお店ができるとしたら、助かるなという声はきっと多いですよね」 近野解説委員 「まさにそうですよね。セブン&アイグループは、今回の新しい業態によって客層が従来のコンビニよりも広がると見込んでいます。今後は、立地や地域の需要に合わせて売り場の面積や品揃えを変えながら全国に拡大していく方針だそうです」
■コンパクトな店舗、出店数は右肩上がり
近野解説委員 「まさに時代の流れで、こうしたコンパクトな店舗でありながらも商品数を多く揃えていて急拡大しているのが、イオングループが首都圏を中心に展開している『まいばすけっと』です」 「まいばすけっとホームページによると、2005年に1号店を開店して以来、右肩上がりで店舗の数が増え、2023年2月28日現在で1055店舗に上っています」 「店舗のつくりが比較的コンパクトなので、短い時間でささっと回って買い物が一通りできます。シニア世代の皆さんは疲れずに買い物ができ、時間的に効率の良い買い物をしたいという若い世代にも受け入れられている結果とみられています」
■育児中の主婦「距離が近いのが一番」
近野解説委員 「街の皆さんにも、買い物をする時に店選びのポイントにしていることを聞きました」 1歳の子どもを育てる主婦(30代) 「子どもが小さいので、距離が近いっていうのが一番。少し遠くまで行こうとしても、子どもの機嫌次第で行けなかったりすることも多いので、近ければ『ちょっと行こ!』ってできて、重たい物を運ぶのも短い方が圧倒的に楽なので」 主婦(70代) 「そこまで色々買い物しない時には、そんなに大きいスーパーじゃなくてもいいかなと思う時があるので、ちょっと小さい食品に特化してるところとかあったらいいと思う」 「出かけててちょっと疲れてて、ご飯作りたくないなとか、もう一品なんか欲しい時に、よく(お総菜を)買いますね」 徳島えりかアナウンサー 「ありますね。明日の朝の食パンと牛乳だけ買いたいとか、副菜がないという時に短時間ですぐ買える、しかもお家の近くにあると便利ですよね」 近野解説委員 「ちょっとした買い物をする時にあまり遠くまで行きたくない。街の皆さんの声に集約されていたと思いますが、ニーズははっきり分かってきました」