あいちトリエンナーレの「表現の不自由展」問題 あえて「前向き」に考えてみる
津田氏は「ディスカッションの場」設ける意向
21日に名古屋市内で開かれた検証委主催の「国内フォーラム」では、津田氏は来場していたにもかかわらず発言の機会はなく、さらに80人ほど集まった一般市民の参加者の発言時間も極めて限られていました。そのため、閉会後に一部の参加者が会場席から壇上へ向けて抗議するような形になり、そのうちの一人が津田氏と一対一で直接議論。「ヘイト」の定義なども含めて激しい論争となり、その時間は40分ほどに及びました。 この時のことについて、検証委の中間報告を受けた会見で津田氏は「展示再開に中止の立場の人だったが、議論をしながらこのポイントとこのポイントは折り合えるといったことが確認できた」とした上で、「再開したら、ああいうディスカッションの場所を会場内外でたくさんつくり、県外の人も含めて参加を呼び掛けたい」と話しました。 ある作家は、今回の事態の本質は「コミュニケーションの問題」だとしています。ヒートアップした夏が過ぎ、名古屋もかなり涼しくなりました。10月14日の閉会まであと2週間余り。クールダウンして冷静で前向きな議論が街のあちこちで繰り広げられていくことを期待します。 (関口威人/Newdra)