保育士が見る子どもの数、日本の「配置基準」世界水準とは程遠い…団体が改善訴える
保育所などで保育士1人が見る子どもの数を定めた日本の「配置基準」が、世界水準とは程遠いとして、保育士や保護者の団体が、さらなる改善を訴えました。 今年度、日本の保育士の配置基準は4、5歳児で子ども30人に保育士1人から、25人に1人に改善され、来年度以降、1歳児で6人に1人から5人に1人の改善を目指すなどの動きがあります。 このような中、23日に会見した団体は、この改善が行われても、世界水準とは程遠いとして、さらなる改善を進めるためのロードマップの作成などを訴えました。 また、例えば地震などが起こった際、1歳児5人を保育士が1人で抱えての避難は難しく、子どもの命を守ろうとするなら、保育士の配置は子どもの命を守ることが可能な数であるべきだと訴えています。 このような現状を受け、この団体は配置基準改善をさらに推進するため、保育学が専門の汐見稔幸東京大学名誉教授などをはじめとした研究者や弁護士、有識者による会を早ければ来月にも設立するということです。 23日に会見した団体は「日本で育つ子どもの環境や、その子たちの育ちを見守る保育士の労働環境が、今のままでいいとは思わない。配置基準の改善は保育の質の向上に直結する。より一層、改善を進めなければならない」と主張しています。