スターリング電撃加入がアーセナル21年ぶり優勝のカギに?“勝利の方程式”を英記者が分析
移籍市場最終日にアーセナルへの移籍が決まったFWラヒーム・スターリングについて、イギリス『スカイスポーツ』のピーター・スミス記者が分析している。 ついに閉幕!プレミアリーグ全20クラブの獲得&放出をまとめてチェック これまでプレミアリーグ379試合出場123ゴールを奪い、4度のリーグ制覇や5度のリーグカップ優勝などを経験してきたスターリング。イングランド代表としても82キャップを誇る29歳アタッカーだが、今夏にチェルシーで構想外となって背番号も剥奪されることに。去就に大きな注目が集まったが、移籍市場最終日にアーセナルへの電撃移籍が発表された。 1年間のレンタルの形で、チェルシーと同じくロンドンに本拠を置くアーセナルへと加わったスターリング。スミス記者は「スターリングにとっては、この移籍は明らかにポジティブだ。チェルシー構想外から、プレミアリーグ優勝候補の有力選手になる。そして、彼はノースロンドンで絶大な影響力を発揮できるかもしれない」とし、以下のように続けている。 「彼の存在は、アーセナルにビッグマッチの経験をもたらすだろう。経験豊富で実際に見聞きしてきた彼の知識とノウハウは、チームメイトを栄光へ導くために大いに役立つはずだ。そしてスターリングからは、明確な意思と意欲が提示された。イングランド代表復帰もその1つだ。その意欲と決意は、ミケル・アルテタ監督のスタイルに戦術的に合っているという事実と結びつき、まるで“勝利の方程式”のようだ」 スミス記者は、スターリングが「キャリアで最も生産的だった」期間はアルテタ監督がマンチェスター・シティのアシスタントコーチを務めていた期間(2016~2019年)だと指摘(リーグ戦ゴール関与数は3シーズンで69)。また、この期間に味方サイドバックをうまく利用しながらボックス内へ攻撃を仕掛ける選手へと変貌したことも紹介している。 さらに、加入からすぐさま左サイドでレギュラーポジションを獲得する可能性や、ブカヨ・サカの負担を軽減するために右サイド、さらには中央で“偽9番”を務めることが可能であるなど、適応力が「真の強み」であると分析。アルテタ監督は、今夏に退団したエミール・スミス=ロウやリース・ネルソンを起用することに「消極的だった」としつつ(それぞれ昨季リーグ戦の先発は3試合と1試合)、前線全体に厚みをもたらすスターリングは「より信頼を獲得するだろう」と伝えた。 最後にスミス記者は、「今夏にGK、DF、MFを獲得し、最終日にFWも追加した。これら新加入選手、さらにアルテタとスターリングの再会は、マンチェスター・シティを打ち倒すのに十分なのだろうか。今、それが判明する時が来る」とし、スターリングの存在が21年ぶりのプレミアリーグ制覇のカギを握る可能性があると綴っている。