カナダ、鉄道運行停止解消に政府介入 CN従業員は23日職場復帰
David Ljunggren Promit Mukherjee [オタワ 22日 ロイター] - 労働組合チームスターズはカナディアン・ナショナル・レールウェイ(CN)の従業員が23日から職場に復帰すると発表した。 カナダ政府は22日、貨物鉄道大手2社と労働組合の労使交渉決裂による運行停止を解消するため介入に乗り出し、カナダ労使関係局(CIRB)に対し、近く業務復帰命令を出すよう要請すると表明した。 チームスターズはカナディアン・パシフィック・カンザスシティ(CPKC)について、CIRBの命令が出るまで運行停止が続くとしている。組合と会社の役員は23日朝にCIRBと会合する予定。 CNとCPKCは22日、交渉決裂を受け労働組合チームスターズに所属する9000人以上を職場から締め出す「ロックアウト」に着手し、運行が停止した。 独立機関であるCIRBは両社や労組と協議した上で業務復帰命令を出す見通し。 CNは午後6時(日本時間23日午前7時)にロックアウトを終了すると発表。CPKCは、運行再開の準備を進めているが時期はCIRBの命令を受け次第発表すると述べた。 マッキノン労働相は記者団に対し「数日内」に運行が再開するとの認識を示した。同氏はまた、CIRBに両社とチームスターズとの間で強制力のある調停を開始するよう求めた。 トルドー首相はX(旧ツイッター)への投稿で「団体交渉が最善の方法」としながらも、サプライチェーン(供給網)とそれに依存する労働者に深刻な影響が及ぶ場合、政府は行動しなければならないと説明した。 カナダは農産品から工業製品まで鉄道輸送への依存度が高く、経済団体は輸送停止が数億ドルの経済損失をもたらすと試算する。