『ダークナイト』ヒース・レジャー起用の経験が助けに…ノーラン兄弟がドラマ「フォールアウト」を語る
シーズン2は鋭意製作中
ところで、今シリーズのキャストは皆とても素晴らしいが、クリストファーは特に、グール役のゴギンズに強い感銘を受けていた。「彼は真に2つのキャラクターを演じている。あるキャラクターから始まり、別のキャラクターで終わるんだ。僕は、ゴギンズがグールを見事に演じることに一切の疑いがなかった。でも彼が、もう一つの、より人間的なキャラクターでやった演技は、これまで見たことがない。あのキャラクターには、気品と落ち着きと寛大な精神と現実感がある。本当に素晴らしかった。どういう経緯で彼をキャストしたの?」
ジョナサンは、脚本を当て書きすることはしないそうだが、ドラマ「ウェストワールド」を手掛けた際のアンソニー・ホプキンスとゴギンズの2人だけは、彼らを念頭に置いて脚本作りをして、幸運なことに役を引き受けてもらえたのだと言う。 「(『フォールアウト』で)ドラマとコメディーが奇妙に混ざり合ったゲームのトーンに近づけるのは誰だろうと考えたとき、ウォルトンの名前がリストのトップにあがった。なぜなら、あれほど両方向にすごい俳優を知らないからだよ。(ドラマ)『JUSTIFIED 俺の正義』の彼は完全に悪役にコミットしていてとても怖い。一方で、コメディー作品になると、スクリーンに出てくるたびに、もらしてしまうかと思うほどおかしい。そんな人は本当に少ないよ。君が言うように、彼に真面目な男の役を与えることにワクワクしたんだ。獰猛さを持っている俳優に、それを消してくれと頼むと、とてもエキサイティングになることがある。突然、今まで見たことのない静けさが生まれるんだよ」とジョナサン。
続いて、「ルーシー役のエラの場合は、『イエロージャケット』で彼女を見ていて、素晴らしいドラマ俳優だと思っていた。問題は、彼女がコメディーを演じられるのか、ということだった。彼女は若き(喜劇女優)ルシル・ボールだと思う。素晴らしい天性のコメディアンだったんだ。そして、(マキシマス役の)アーロンは、ジュリアード出身の舞台で訓練を受けた俳優で、少しコメディをやっていた。驚くほど洗練された俳優だ」と主役3人を絶賛していた。