『ダークナイト』ヒース・レジャー起用の経験が助けに…ノーラン兄弟がドラマ「フォールアウト」を語る
バットマンの経験が生きた
また、実写化という点に関しては、『ダークナイト』を映画化した時の経験が大きく影響したという。クリストファーから「僕たちが『バットマン』を作っていた時、人々(観客)は、愛されているキャラクターと一緒に育ったと感じていて、彼ら自身の解釈を(キャラに対して)持っている……ということをよく話していた。でも、ビデオゲームは、人々がそれぞれのやり方でどうプレーするかを決めて、経験をコントロールできる。それを(実写化するのは)大変だった?」と尋ねられたジョナサンは「とても恐ろしかったよ」と答えた。
「もし僕たちが『バットマン』を経験していなかったら、このドラマをやる勇気があったかわからないと思う。君が(ジョーカー役に)ヒース・レジャーを起用したことについてよく考えたよ。みんな『ああ、彼らは失敗した』と思っていた。理解できなかったんだ。彼はジャック・ニコルソンではなかったからね。ネット上で人々の反応を見て怖くなったのを覚えている。でも、それはとてもうまくいったんだ。ファンのためではなく、一人のファンとして好きなものを見つけ、できる限り敬意を持って扱えば、その敬意と愛が(観客にも)見えてくるものだ、と言える勇気を僕に与えてくれた」と振り返るジョナサン。
「異なるストーリー、異なるキャラクターというフランチャイズの性質上、僕たちには大きな利点があったと思う。誰も(ドラマの主人公の一人)ルーシー・マクレーンとしてゲームをプレーしたことはないし、グールとしてプレーしたこともない。それは助けになった。そして、ジュネーブとグラハムが、“アンサンブル”にするという素晴らしいアイデアを思いついたんだ。3人のキャラクターを通して、3つの異なるゲームプレイを大まかに表現しているので、プレイ経験の合成バージョンのようだった。ルーシーは、初めてゲームをプレーする初心者で、ずっといい子でいるようなキャラクターだ。グールは100年選手のプレイヤーのように、みんなを殺せる最強の武器を持っている。そして、その中間にマキシマスというキャラクターがいて、何をするのが得策なのか、理解しようとしているんだよ」。