糖質がネガティブの原因に...?「5月病」に陥りやすい春を乗り越えるための4つの方法を専門家医が伝授
「五月病」という言葉もあるとおり、春はメンタルが落ち込みやすい季節。気持ちよく乗り切るための10の知識を、心療内科医のひめのともみクリニック院長・姫野友美先生が指南。 【写真】メリットもデメリットも隣り合わせ、「糖質」について知っておくべき15のこと
実は楽しいこともストレスに…?
昔からよく使われる「五月病」。でも実は医学用語ではなく、俗名。季節的根拠はあまりないといわれている。「春は転勤や異動、引っ越しなどが多く、それに対応するために疲労感が蓄積する結果と考えられます。どんなに楽しいことであっても新しいことに順応しようとすると、無意識に大きなストレスを生みます。例えば新婚生活での生活の変化のストレスは、リストラと同程度のストレス数値があるのです」。 楽しいことは気づかないうちに無理をしがち。ご注意を。
朝、目覚めたらお日様をしっかり浴びよう
心のアンバランスや身体的不調を解消するには、ハッピーホルモンともいわれるセロトニンをバランスよく分泌させることが重要だ。セロトニンの活性化に有効なのが、朝日の働き。「朝日を浴びるとセロトニンが活性化されます。毎朝、起きたらまずカーテンを開けて、朝日を気持ちよく浴びる習慣を身につけましょう。歯を磨くなどの動作をしながらでもいいので、起床から30分以内に10~15分ぐらい浴びるようにするといいですね」
“几帳面”から“いい加減”に思考を変えてみる
思考パターンを変えるのも、セロトニンのバランスを整えるためには重要だという。セロトニン不足の人の思考回路は、几帳面で真面目なタイプが多いようだ。 「真面目な人は、真面目がゆえにネガティブ思考になりがち。それを払拭していくことが大切です。そのためには、完璧でなく80%でよしとする思考を根づかせることです。いい加減でいい、“ねばならない”という強迫観念を持たない、ひとつダメでもやり方は無数にある、というふうに思考の幅を広げてあげましょう」
脱“甘い物生活”が気持ちをハッピーにする
オフィスのデスクの中に、チョコレートやアメを忍ばせて、疲れたら食べるという人は少なくない。でも、この習慣が逆効果になっているという。 「甘い物を食べると血糖値が急激に上昇します。血糖値が上昇すると一時的に精神が落ち着き、幸せ感を感じるため、疲れが取れたように思えます。でも実際にはそれは一時的なもの。その後上がった血糖値は急下降するので、それまでとは反対の眠気や集中力低下、倦怠感などが襲ってきます」 「たまのご褒美なら構いませんが、口寂しいとついスイーツを食べてしまうという人は、そのせいでやる気低下を起こしている可能性があります。また、菓子パンや糖分が多いジュースやコーヒーなども同じこと。糖質の摂り方を見直すことがセロトニンの安定には必須です」