【日本ダービー 友道厩舎の凄さに迫る②】厩舎の〝スポークスマン〟大江祐輔調教助手「チームとして経験値を積めてきていると思います」
日本ダービーに皐月賞馬ジャスティンミラノを送り出す友道康夫調教師(60)=栗=は現役最多のダービー3勝。なぜそんなに勝てるのか? という秘密に迫る連載の第2回は、厩舎のスポークスマンも務める大江祐輔調教助手に登場していただいた。(全3回) ◇ 2016年、厩舎に初めて日本ダービー制覇をもたらしたマカヒキを担当していたのが、大江助手だった。現在は〝攻め専〟として厩舎の馬に数多く乗っている。 「前提として、クラシックを目指していくような馬を、友道先生と馬主の方々との信頼関係があって預けてもらっています。その中で馬の気持ちと成長を見極めながらレース選択、調教の内容を考えています。走ることが嫌いにならないように心がけていますね」 これまで厩舎でダービーを制したマカヒキはデビュー5戦目、ワグネリアンとドウデュースは6戦目だった。ジャスティンミラノは4戦目。それも馬に合わせてのことだ。「成長がゆっくりだったので、間隔をあけながら使ってきました。走りがゆったりしているので、東京にこだわってきました」と説明する。 芝中長距離の活躍馬が多かった友道厩舎だが、一昨年にジュンライトボルトがチャンピオンズCを制し、ダートGⅠ初制覇。「チームとして経験値を積めてきていると思います」という。短期放牧が当たり前のご時世ながら今回は皐月賞の後、在厩調整を選択。「チームのレベルが上がっているからこそ、在厩でいけるというのはあると思います」と語った。 「過去の3頭と比べて年明けからの成長でいくとこの馬が一番。たくさん経験をさせてもらっているので、気負いがないというのも厩舎としての強みかもしれません」 馬に最適な選択と、積み上げてきた経験値。その両輪で、今年の日本ダービー制覇も目指す。(山口大輝)