鳥谷が打てない投手は? 相性で見るプロ野球
その3 大観衆に応えたのは?
最後は大観衆の声援に応えた選手、そうでなかった選手を紹介したい。表5-1、表5-2は観衆が30,000人以上入った試合での打率上位10人と下位10人の一覧。この状況で活躍したのはデスパイネ(ロッテ)、そして畠山(ヤクルト)だ。とくに畠山は26試合で本塁打が5本、打点は24と打率以外の内容も抜群、この畠山を筆頭に飯原、中村とヤクルト勢が3人もランクインした。ただ肝心の本拠地で30,000人を超えたのはわずか3試合、その活躍が神宮の大観衆の前でなかったのが残念だ。一方今シーズンは歓声に応えられなかったのが表5-2の選手たち。一軍での実績の少ない選手たちが並んだが、規定打席到達者の中で最下位はジョーンズ(楽天)だった。通算の打率も.221と低かったが、観衆が30,000人を超えると打率はさらに下がって.180、ホームランも2本しか打てなかったのは意外だった。
投手の1位は今季ブレークした巨人の小山。観衆が30,000を超えると無敗とよりよいピッチングを披露した。2位以降には大谷(日本ハム)涌井(ロッテ)松井裕(楽天)など甲子園を沸かせたピッチャーたちが目立つ。とくに涌井は成績の伸びないシーズンだったがこの条件では4勝1敗、防御率も2.37と全盛期のような力を見せていた。 (株)日刊編集センター