【ボクシング】西田凌佑「もう少しいける」バンタム級で「一番強い選手」目指す
プロボクシングIBF世界バンタム級王者の西田凌佑(28=六島)が、初防衛戦でのKO勝利から一夜明けた16日、大阪市内で取材に応じた。 挑戦者アヌチャイ・ドンスア(28=タイ)との一戦を振り返り「試合内容は良くなかった」と試合直後のインタビュー同様、反省の言葉を口にした。 「もらいすぎていた。普段なら『大丈夫』と思いながらのもらい方だけど、試合のときのもらい方は反応ギリギリできてるような、危険なもらい方でした」 試合3週間前にあばらを痛めてスパーリングができず、当日まで不安は消えなかった。「しっくりこない」と5月に王座を奪取したロドリゲス戦の倍以上の時間をかけてウオーミングアップを行い、舞台袖まで来ても、武市晃輔トレーナーに「ミットを持ってください」と頼んで感覚を身に染み込ませた上で、リングに上った。 試合では課題を残したものの、最後に決めた左アッパーの感触はまだ拳に残っている。 「ロドリゲス戦と全く同じ、柔らかい感触だった」 14日の前日計量で53.3キロまで落とした体は、すでに61~62キロまで戻っている。減量は過酷だが「バンタム級には長くいれないと思っていたけど、今回減量も変えて、もう少しいけるかなと。せっかく盛り上がっている階級なので、一番強い選手になりたい」と挑戦を続ける意気込みだ。 「次に切り替えられている」と言う西田が、次に対戦を希望するのはWBC世界王者の中谷潤人。つかの間のオフで支えてくれた妻沙捺さんを韓国旅行でねぎらい、再び戦いに備える。【竹本穂乃加】