脱・ダメ上司。 部下の「燃えつき」を防ぐ5つの方法
どんな仕事にも、大変だったり過酷だったりする部分があるもの。社会人歴が長くなれば、誰しも一度は「仕事が過酷すぎる時期」を経験していることでしょう。 たとえば、米海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の隊員になるためには、ヘルウィークと呼ばれる地獄の1週間を乗り越えなければなりません。 基礎訓練の第4週目にあたるこの期間、志願者たちは5日5晩、合計4時間の睡眠で訓練を受けます。 合格率はわずか10~15%というこの難関を突破した人物が、Brandon Webb氏です。
困難を乗り切れたのは「精神力」
「ネイビーシールズの一員になるための秘訣とは、肉体のタフさにちがいない」、多くの人がそう思うことでしょう。ところが、Webb氏は意外なことを語っています。 この訓練で試されるのは、実は精神力なのです。 どういうことでしょう。 コロンビア・ビジネス・スクールのRita McGrath教授によると、さまざまな研究から、ネイビーシールズ志願者たちの行動パターンには2つのタイプがあることがわかっているそうです。 1つのタイプは、「タスカー(tasker、タスクに取り組む人)」。拷問のような1週間の期間中、ひとつひとつの課題をこなしつつ、休めるときには休もうとする人たちです。 もう1つのタイプは、「オプティマイザー(optimizer、最適化する人)」。その日、用意されているすべての課題に思いをめぐらせ、それぞれにどのくらいの時間と労力を注ぎ込むべきかを考える人たちです。 さて、ここで問題。ドロップアウトする確率が高いのは、タスカーとオプティマイザー、どちらのタイプでしょうか? McGrath氏によると……。 ドロップアウトする確率が高いのは、圧倒的にオプティマイザーです。彼らがフォーカスするのは、全体像。その結果、彼らは休めません。次にやるべきことを考えてばかりいるからです。 タスカーの合格率が高いのは、彼らがこの巨大なタスクを受け入れて、それを小分けにするから。課題、休息、課題、休息……これを繰り返すのが、彼らのパターンなのです。 オーバーワークを乗り越えるための最初のステップは、まるで大きなゾウを一度に一口ずつ食べる方法を学ぶかのように、途方もないことに思えてきます。