【MLB】主要4賞を受賞していないチーム メッツは創設62年でMVP受賞0回 CY賞0回は2チームだけ
日本時間11月20日、各リーグの最優秀監督賞が発表され、ア・リーグはスティーブン・ボート監督(ガーディアンズ)、ナ・リーグはパット・マーフィー監督(ブリュワーズ)が受賞。初めてブリュワーズの監督が受賞し、これで最優秀監督賞は全30球団から受賞者が輩出されたことになった。新人王はすでに全30球団から少なくとも1人の受賞者が出ており、主要4賞のうち、残すところはMVPとサイ・ヤング賞の2つだけとなっている。 2024年シーズンの主要アワード受賞者まとめ MVPを1人も輩出していないのはレイズ、メッツ、ダイヤモンドバックスの3球団だ。1998年のエクスパンション(球団拡張)で誕生したレイズとダイヤモンドバックスはメジャー30球団のなかで最も新しいチーム。MVP投票において、ダイヤモンドバックスは2013年と2015年のポール・ゴールドシュミットの2位、レイズは2010年と2013年のエバン・ロンゴリアの6位が最高となっている。 メッツは1962年にナ・リーグの最初のエクスパンションで誕生したチーム。これまでに数多くのスター選手がプレーしてきたチームであり、1962年から昨年までの62シーズンで1人もMVPを輩出していないのは意外だ。1969年にトム・シーバー、1984年にキース・ヘルナンデス、1988年にダリル・ストロベリーがいずれもMVP投票で2位となったが、受賞にはあと一歩届かなかった。 今年のMVPのファイナリストには、ダイヤモンドバックスからケテル・マルテ、メッツからフランシスコ・リンドーアが名を連ねているが、前人未到の「50-50」を達成した大谷翔平(ドジャース)の受賞が確実。レイズ、メッツ、ダイヤモンドバックスの3球団は来季以降のMVP初受賞を目指すことになる。 サイ・ヤング賞を1人も輩出していないのはレンジャーズとロッキーズの2球団だ。ロッキーズは1993年に誕生した比較的新しいチームであり、「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地としていることを考えても、サイ・ヤング賞の受賞者が1人もいないのは納得。過去最高位は2010年のウバルド・ヒメネスの3位となっている。 レンジャーズは1961年、ア・リーグの最初のエクスパンションでワシントン・セネタースとして誕生。1972年からテキサス・レンジャーズとなったが、1961年から2023年までの63シーズンでサイ・ヤング賞の受賞者が1人もいない。1974年のファージー・ジェンキンスと2013年のダルビッシュ有がサイ・ヤング賞投票で2位となったが、ジェンキンスはキャットフィッシュ・ハンターに僅差で敗れ、ダルビッシュが2位となった年はマックス・シャーザーの圧勝だった。 レンジャーズは来季、ジェイコブ・デグロムが1年を健康に過ごすことができれば、球団史上初の受賞のチャンスがあるかもしれないが、ロッキーズからサイ・ヤング賞の受賞者が出る日はやってくるのだろうか。