定員1480人減見込み 30年度茨城県立高募集 県教委試算
茨城県教育委員会は17日、少子化による県内の中学校卒業者数の減少を踏まえ、県立高の募集定員を2030年度までに24年度比で計1480人減、募集学級を計37学級減らす必要があるとの試算結果を発表した。中学校卒業者数の減少に対応する施策を検討するため、県立高の募集学級数や募集定員の見込みを試算した。 県教委によると、県内の中学校卒業者数は1989年をピークに年々減少。推計では2030年までに、24年比で2141人減少する見通し。 中等教育学校後期課程を含む県立高は、2030年度までに24年度比で、募集定員が1480人減の1万6390人、募集学級数(1学級40人)が37学級減の411学級、入学者数が1318人減の1万4909人となる見込み。 県教委が県内を12エリアに区分した中では、つくば市を含む1エリアが唯一、募集定員、入学者数とも増加する見込みとなった。 増加傾向がみられる同エリアについて、県教委はつくば市とその周辺にある常総、つくばみらい、守谷、土浦、牛久、下妻を合わせた計7市の県立高17校の入学状況を踏まえて、対応を検討する方針を示した。推計では、7市の中学校卒業者数の合計は28年に最大となり、24年比で180人増となる。 7市にある県立高17校の28年度の入学者数見込みは、24年度の募集定員合計の4120人以内に収まる。その後は減少が見込まれ、「定員増が必要との判断には至っていない」との見方を示した。筑波高とつくばサイエンス高の24年度の欠員数の合計は194人であり、両校の欠員解消を図れば現行の募集定員で足りると分析している。 県教委の担当者は「試算を基に施策の検討を行っていく」とした。
茨城新聞社