わが家は「変動金利で3000万円・35年」の住宅ローンを組んでいます。今後「利上げ」されると聞いたのですが、急に返済額が増えるのでしょうか? まだ“30年”もローンが残っているので不安です…
「利上げって聞いたけど、急に返済額が増えたりするの!? 」「まだ30年もローンが残っているのに、どうなるのか不安……」 2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除したことで、住宅ローンを変動金利で組んでいる人のなかには、今後どのような影響があるのか心配になっている人もいるかもしれません。しかし、変動金利の仕組みを知れば、そこまで不安になることはないのです。 本記事では、変動金利の仕組みと、利上げの影響を受ける時期、返済額がどのくらい影響を受けるかについて、分かりやすく解説していきます。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
変動金利はどうやって決まるのか
変動金利型の住宅ローンの金利は、「短期プライムレート」という金利の基準で決まります。短期プライムレートを簡単に説明すると、銀行などの金融機関が大きな会社にお金を貸す時に使う基準となる金利のことで、金融機関にとってはいわば「優良企業向けのお得な金利」のようなものです。 2024年8月時点では、多くの大手銀行がこの短期プライムレートを1.475%に設定しています。これを元に、住宅ローンの金利が決まりますが、実際に支払う金利はこれよりも低くなることが多いです。 変動金利型住宅ローンの金利は、通常年2回(4月1日と10月1日)見直されます。この見直しは、前月の短期プライムレートを基に行われるため、4月の金利は3月のレート、10月の金利は9月のレートが反映されます。 金利は、必ずしも毎回変動するわけではありません。例えば、今回0.5%だった金利が、次の見直し時にも0.5%のままということもよくあります。 多くの金融機関が、2024年9月に住宅ローン金利の基準を引き上げることを発表していますが、新しい金利が実際に返済額に影響する時期は金融機関によって異なります。 例えば、横浜銀行では10月の見直し分が翌2025年の1月から適用されるため、今回の利上げが住宅ローンの返済額に反映されるのは、2025年1月以降になる見込みです。