韓国外交部長官「佐渡金山問題、責任取る…日本の国際評判に負担与えなければ」
韓国外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)長官が最近の佐渡金山追悼式と関連し、「韓国の主張を貫徹できず最後の瞬間に追悼式不参加決定を下すほかなくなったことに対し責任を痛感する。どんな責任でも取りたい」と明らかにした。合意を守らなかった日本に向けては「国際社会での評判に対する負担を背負わなければならないだろう」と強調した。 ◇「ユネスコに遺憾と懸念表明」 趙長官は29日の国会外交統一委員会全体会議の懸案報告で、「政府は世界文化遺産委員国としてユネスコの枠組みの中で日本の世界文化遺産委員会決定履行の有無を持続的に点検し誠実な履行を促す予定」と明らかにした。続けて「(前日に)外交部公共文化外交局審議官がユネスコ大使とともにユネスコ関係者と会い、この問題に関する経過を説明して韓国の遺憾と懸念を表明した」と伝えた。 趙長官は日本が24日に「佐渡島の金山追悼式」に第2次世界大戦のA級戦犯が合祀された靖国神社に参拝したことがあると報道された生稲晃子外務政務官を政府代表として派遣したことが不参加の決定的原因ではなかったと改めて強調した。 趙長官は「生稲政務官の過去の靖国神社参拝に関する共同通信の報道は追悼式不参加決定時の考慮要因のひとつでもあったが,この報道がなかったとしても韓国政府は追悼式不参加を決めただろう」と話した。 韓国が独自に開いた「佐渡金山強制動員韓国人犠牲者追悼式」に対しては、「遺族らも(韓国政府の)追悼式不参加決定と独自の追悼式開催の背景を十分に理解し喜んで追悼式に参加するとの意向を明らかにしてくれた」と説明した。 ◇「対日政策全般の問題」 この日、議員らは与野党を問わず韓国政府の外交力不足と対日政策の方向性に対し強く叱咤した。民主党の魏聖洛(ウィ・ソンナク)議員は「この問題を外交部や長官の問題だけと考えない。政府全体の対日政策の問題」と話した。魏議員は「(過去史問題と関連し)日本の反応が微温的や面皮性なのにかかわらず、解釈を美化して韓国中心に解釈し国民に(説明)してきたのが事実。現在の結果はこれまで推進してきた対日政策の自然な帰結」と指摘した。 同党の権七勝(クォン・チルスン)議員は「韓日関係において韓国が先にコップの半分を満たしたが日本がその水をすっかり飲んでしまった格好だということに同意するか」と質問した。これに対し趙長官は「今回の(追悼式)結果と関連してそのような認識が強まるかもしれないということに同意する」と答えた。 与党からも政府の対応に対する批判が出てきた。「国民の力」の尹相炫(ユン・サンヒョン)議員は2015年の軍艦島の世界文化遺産登録時の日本の約束未履行の事例に言及して「日本の善意だけに期待して交渉を終わらせるための交渉をしたため2回もやられた」と指摘した。 同党の金基雄(キム・ギウン)議員は今回の問題と関連し「南北関係を見るようだ。合意を誠実に守らなかった側に対する糾弾が中心となるよりも『日本がそうすることがわからなかったのか』という形で状況が流れている」と指摘した。続けて「日本の誤った行動を熱心に知らせ日本に大きな国際的圧力が向くようにするのが賢明な方法」と強調した。 ◇「北朝鮮軍、ロシア軍に混合編成」 一方、この日開かれた国会国防委員会では北朝鮮軍のロシア派兵問題が議論された。国防部の金竜顕(キム・ヨンヒョン)長官はロシアに派兵された北朝鮮軍の兵力がロシア軍に混合編成され参戦していることがわかったと明らかにした。金長官は「ロシア軍1個中隊当たり北朝鮮軍1個小隊の形で編成し参戦しているという情報がある」という質疑を受け、「現在までそのように把握している」と答えた。 金長官は朝ロ兵力の混合編成について「ロシア軍の主導下で戦争をするという意味があるため。ロシア軍中隊長の立場で見ると最も危険で難しい地域には北朝鮮小隊を送るものでそれにより(北朝鮮兵が)『弾除け』と表現したもの」と言及した。 金長官はウクライナの戦場に韓国軍参観団を派遣する問題と関連し「その部分は国防部で主管していない。国家情報院で推進している事案」と説明した。現役軍人を派遣することはないと線を引きながらだ。 前日訪韓したウクライナ特使団が武器支援を要請したかに対しては「細部事項は答弁が制限される。基本的に国際社会とともに連帯して進むだろう」と明らかにした。