【最新調査分析】自民非公認候補には逆風の選挙に 野党はチャンスを活かせるか?
支持政党別に見ると、自民党支持層では6割が「妥当である」と回答。ほかの政党支持層はすべて「甘すぎる」が優位で、コントラストがあります。 とはいえ、自民党支持層でも納得していない人が4割程度存在するということから、党の決定に対する評価がどう表れるか、注目されます。 なお、今回、新執行部によって新たに非公認とされた人々に、ある特徴が見られると米重氏は指摘します。 米重氏「新執行部の判断で非公認とされた候補者の名前を見ると、明らかに選挙の情勢が厳しい人ばかり選ばれている印象」 こうした方は不記載の額の多寡ではなく、表向きには、不記載したことに対し、地元の理解が得られなかった結果、などと説明されています。 米重氏「金額の多寡でなければ、判断基準は情勢の厳しさくらいしか考えにくい。地元の理解を得られていないから支持率が低く、情勢が悪い。だから公認しないというロジックかと思いました」 MCの千葉佳織氏は、「選挙に詳しくない人はメディアの報道を通して、公平に線引きされたように感じるかもしれない」とコメントしました。
「不記載議員には投票しない」の声
もう一つの質問は、不記載議員への投票についてです。 問:次の衆院選で投票したいと思う候補に、政治資金収支報告書への不記載問題があった場合、投票先を変えようと思いますか 「投票先を変える」と回答した人が、ネットでも電話でも多数でした。 ネット/電話別では、若干年齢層の若いネットのほうが投票先を「変えない」「わからない」という意見が増えますが、多数は「投票先を変える」という傾向です。 米重氏は、投票先の変更に実際の行動がつながるかはややわからないところがあるとした上で、「いわゆる不記載・裏金と言われる問題を抱えている議員の得票率は、ある程度減ることを示唆する結果だと思います」と分析します。 不記載・裏金と言われる議員の中で選挙に強い人たちも、一定水準で得票率が下がっていくことは避けられないと予想します。 米重氏「今回の選挙の底流に、この裏金問題、政治とカネの問題に対する有権者の不信感がある。実際の選挙の情勢、ふたを開けてみると過小評価できないということになってくるではないか」 公認されたものの、比例重複できない議員もいます。 比例代表で復活できないとなると、小選挙区で必ず当選しなければいけません。「裏金」「不記載」と言われる議員の選挙区には、野党が候補者を調整する動きもあります。 そもそも比例に掲載されていないということで、「あの人も裏金議員ではないか」という野党からのラベリングの対象になりうると米重氏は指摘します。 比例重複できない議員は、最初から逆風の中、選挙を戦わなければなりません。どれくらい落選するかが今回の選挙の注目点だと、米重氏は結びました。