ロシア外交次官「米、核保有する朝・中・ロを相手にゲームをするなら災い招く」
ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は18日(現地時間)、「核兵器を保有しているロシアと中国、北朝鮮を相手に米国がゲームをしようとするならば災いを招くだろう」と警告した。ロシア国営のタス通信などが報じた。 この日、リャブコフ次官は有識者会議「バルダイ・クラブ討論会」で「米国は世界支配力を維持するためにさらに多くの戦略的リスクを甘受する準備ができた」とし「反則行為に近づいたり規則を破ったりしてまで米国が敵と選んだ国家に対し、無謀なほど強い圧力を加える準備ができた」と述べた。さらに「我々は主にロシアと中国、北朝鮮のような軍事的核の潜在力を持つ国家について話しており、米国の地政学的ゲームは非常に深刻な、災いとなる結果まで招く可能性がある」とも主張した。 リャブコフ次官は特に、北大西洋条約機構(NATO)に向けて「NATOの果てしない拡張欲求、ウクライナを地政学的に吸収し政治・軍事的に統合しようとする意図は、現在も自制なしに続いている」と主張。この過程で核兵器を使用する可能性も高くなりうることを暗示した。 リャブコフ次官は、米国のドナルド・トランプ次期大統領が指名したウクライナ特使のキース・ケロッグ氏の役割や、ロシアを訪問する計画などについては認識していないと述べた。「トランプ次期大統領が言及したキース・ケロッグの任命と、関連の日程については全く知らない」とし、ケロッグ氏のモスクワ訪問が推進されているかを尋ねる質問にも「我々は彼がロシアと関係を樹立する意図があるかについても少しも知らない」と述べた。 ロイター通信は、ケロッグ特使が来年1月初めにウクライナとイタリア、フランスを訪問する見込みだと報じた。ロイターは、ケロッグ特使はロシアを訪問する計画はないが、ウクライナ紛争の早急な解決を模索するものとみられ、今回の訪問は実質的な交渉よりは次期トランプ政権のための事実確認などにフォーカスされているとも述べた。 リャブコフ次官はロシアと米国の関係については「相対的に正常化する必要のある問題はすべて検討されるべきだ」としながらも「日程や計画などは、今日明日の問題ではない」と述べた。ただし、トランプ政権との協力は「間違いなく可能だ」として「国際安保と軍備統制に関する二国間および多国間協定の構造は暗鬱な状況だ。この危機を管理し、より安定した基盤を作ることが、米国と行う仮定の議論で優先されるべき」だと述べた。 ベルリン/チャン・イェジ特派員penj@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr)