与田新監督は6年連続Bクラスの中日を変えることができるのか?
かつてバッテリーを組んだ中村武志氏が入閣
セ・リーグは、広島が3連覇。1強5弱時代が続いている。 「競ったゲームをしていかないと盛り上がらない。優勝するチームは1チーム。みんなでそこを目指す。最後まであきらめず独走は許さない。優勝だけを目指して戦っていく」 与田監督は、そう所信表明した。 今季のチーム打率.265は、広島より上のリーグ2位ながらチーム防御率の4.36は、最下位。このアンバランスさえ調整すれば、Bクラス脱出は不可能ではない。 巨人は、WBCで世界一を共に味わった原辰徳氏が新監督となり、阪神はかつて中日でバッテリーを組んだ矢野燿大2軍監督が新監督要請を受諾した。 「矢野?お互いヤジの応酬(笑)。弱みも知っているからね。僕がコントロールが悪いピッチャーであることも知っているはずなので(笑)凄く楽しみ」 楽しみと同時に不安もある。 「不安はたくさんある。背負うものが多いしプレッシャーもかかる。結果を出すと喜んでくれる人が増えるんだろうが簡単じゃない」 ドラゴンズでの監督就任は夢のまた夢だった。 「プロになることが一番の夢。監督はまったく想像もしていない立場だった。テレビの解説をしながら“自分が監督なら”というシミュレーション程度しかしていなかったが、プロでの監督という立場に興味はわいていた。ひとつの夢のようなものにはなっていた」 23年前にドジャースのそれに模して故・星野監督がデザインしたドラゴンズのユニホームを着たときの座右の銘は「失望するなかれ」という言葉。 「プロの世界で思い通りにならないことが多い中で、失望することがないように意識していた。でも、僕の考えを選手に押し付けるつもりはない。準備をして最後まであきらめないという姿勢をどんなことがあっても貫き通して欲しい。負けが込むと、ついつい、その気持ちが薄れていくものだが、自分が率先していく」 3年契約。チーム再建にすべてをかける覚悟がある。 フロント入りした森前監督が軸になって進められている与田中日の新組閣には、かつて故・星野監督に共に殴られた中村武志氏(51)がバッテリーコーチとして復帰、井上一樹氏(47)の打撃コーチとしての入閣も検討されている。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)