与田新監督は6年連続Bクラスの中日を変えることができるのか?
ドラフトで根尾を引き当てたら二刀流容認?!
「ここ数年間、準備をしても思い通りにならなかった。何もしていないことはない。内容を見直す。勝つためにできることを考え、選手が自分のスタイルを生み出すこと。根本的に考えを変えるべき」 続けて、そう選手へメッセージを送った。 投手出身の与田監督に課せられた命題のひとつに今季総崩れとなったストッパーを含むブルペンの整備がある。 巨人戦の9回4点差逆転負け、ヤクルト戦の9回6点差逆転負けは悪夢だった。与田監督は、楽天投手コーチ時代には、高梨雄平、菅原秀、森原康平のルーキー3人で勝利の方程式を確立している。1、2軍をひとつのブルペンと考えシーズントータルで人を循環させるというマネジメント術もあった。 「まだドラゴンズの選手への印象がないので具体名は出せないが、先発がひとつでもアウトをとっていく。そこからスタートしないと、リリーフに負荷がかかる。先発整備がリリーフのために必要だと思う」 与田監督の考える原則だ。 そして理想とするチーム像として「驚かせるチーム。プロは人にできないプレーを見せるのが必要。走ることひとつとってもそう。“凄いなあ”と思ってもらえるような個人の能力を高めて、それを組織にして戦うのがチーム」とも語った。 元NHKキャスター。明るく語彙が豊富で“イケメン”でもある与田監督へは、観客動員に苦しむ球団としては、人気回復という面での期待も大きい。 「イベントや握手会だけがファンサービスじゃない。生活の中のちょっとしたことから始めた方がいい。例えば、スーパーで声をかけられても、長時間でなくていいので、握手やサインに1、2分時間を割くことを無意識にできるようにして欲しい。僕も、歌って踊る以外は、お手伝いをさせていただく」 監督としての初仕事は25日のドラフト会議でのクジ引き役となる。すでに編成サイドは、大阪桐蔭の“二刀流”根尾昂の1位指名を公言。複数球団の競合必至だが「それが初仕事なら手を洗って消毒して願掛けをして臨みたい」と準備万全。 その“恋人・根尾”については「テレビで甲子園大会を見ていたが、いい顔をしている。走攻守がしっかりしているスーパーマンに見える」と絶賛。ショートか、150キロを越えるストレートを持つ投手との二刀流か。入団前から、その起用法が話題になっているが、「二刀流は難しいが、本人が望むことは何かを把握した上でやっていきたい。二刀流が実現されれば皆さんに楽しみにしていただけるでしょう」と、“二刀流”の可能性にも含みを持たせた。