「なぜ学校に行けないの?」と聞いても、子どもが「わからない」と言うのはなぜ? 不登校で“原因探し”より大切なこと
子どもは学校に行かなくなった時点で心身ともに疲れ切り、自らを責めています。その状態で親が理由を問い、あれこれやっても、子どもは「学校に行けない自分はなんてダメなやつなんだ」という思いをさらに深め、結果的に学校に行かない期間を長引かせることにつながります。なかには腹痛や頭痛などの身体症状や、チック現象※が出ている子もいるかもしれません。その場合はより注意が必要です。 子どもが訴える身体症状に対し「ズル休みでは?」と疑うこともあるかもしれません。逃げ癖を心配する親も多いと思います。でも本人がそう訴えているのであれば、まずはそのまま受け止めませんか。「ズル」といわれて元気になる子なんていませんよね。 こうして見てくると、子どもが学校に行かなくなったとき親がすることは原因探しではありませんよね。子どもを休ませることです。 改めて考えてみると「原因探し」というのはだれのためなのでしょうか。実は親が納得したいため、不安を埋めたいためにすぎないのではないでしょうか。本やネットを検索する前に、子どもの話を聞いてあげてください。言葉にならない子どもの思いに寄り添うことから始めませんか。 ※チック現象…瞬きの数が増える、咳払いばかりしているなどの身体症状のこと ○西野さんからのアドバイス 学校に行けない子の多くは、自分でも理由がわかりません。原因探しはほどほどに。まずはゆっくり休ませて。
西野博之