日本人に多い「腸内フローラ」タイプが判明!1万人の検査結果からみる食習慣や生活
急に夏らしい気候になり、体調を崩しやすくなっている今日このごろ。最近では腸に着目した健康法が流行しているが、実践するにまでいたっていない人も多いのでは? 【画像】BMIが低めの日本人に多い「BFB型」 そんななかカルビー株式会社は、個⼈の腸内環境を検査し、自分専用にカスタマイズしたグラノーラを定期購入できるサービス「Body Granola」(ボディグラノーラ)を展開。2023年4月からこれまで、腸内フローラ検査を受けた人は1万人以上に及ぶ(2024年5月末時点)。 今回は、この1万人の検査結果をもとに日本人の腸内環境について話を聞いた。 ■人それぞれ異なる腸内フローラのタイプ 腸内にはおよそ1000種類、約40兆個もの腸内細菌が存在し、その様⼦が花畑のようにも⾒えることから 「腸内フローラ」と呼ばれている。 今回の検査結果では、腸内細菌の中でもさまざまな健康効果をもたらすと言われている「短鎖脂肪酸」をつくる6つの腸内細菌の保有割合をもとに、それぞれが占める割合の多い上位3種類で腸内フローラのタイプを判定。 1万⼈の腸内フローラを分析したところ、腸内タイプの7パターンが全体の90.2%を占めており、トータルで29パターンの腸内タイプが出現した。その中でも「バクテロイデス」が上位すべてのタイプに含まれていたことから、これが⽇本⼈のベースの腸内細菌と捉えることができそうだ。 次に、全57パターンの腸内フローラのタイプのうち、⽇本⼈に多い腸内フローラのタイプ上位3パターンを紹介する。 まずは、「バクテロイデス」「フィーカリバクテリウム」「ブラウティア」の3種類が多く含まれる「BFB型」。世界でも痩せている人の割合が多いと言われている日本人らしい特徴を持った型となっている。全体の32.5%に当たり、淡色野菜をよく食べ、定期的に運動をする人に多いそうだ。 2番目は、「バクテロイデス」「ビフィドバクテリウム」「ブラウティア」が多い「BBB型」。全体の19.5%に当たり、睡眠に悩みがあったり運動不足だったりと、現代社会によく挙がる要素が特徴として並んでいる。 3番目に多いのが、「バクテロイデス」「ビフィドバクテリウム」「フィーカリバクテリウム」が多い「BBF型」。上記2タイプは男女ともに多いタイプだが、「BBF型」は特に女性に見られる型なのだとか。白米をよく食べお通じが少なめと、日本人の生活習慣が腸内細菌から如実に感じられる内容となっていた。 ■2種類の要注目な腸内細菌とは? 最後に、今後注目すべき腸内細菌をご紹介。今後の参考にしてみよう。 一つ目が、前述した「BFB型」と「BBB型」に含まれる「ブラウティア」。約3⼈に2⼈(約70.6%)が保有している「ブラウティア」は、これまでの研究で内臓脂肪⾯積が⼩さい⽇本⼈や、肥満度を⽰すBMIが低い⼈に多いことがわかっている。また、脂肪をつきにくくする効果があることも動物実験で報告されており、カカオポリフェノールによって腸内で増えるため、ハイカカオチョコレートや麹など、私たちの⽣活に⾝近な⾷材で増やすことができる。 二つ目が、1万⼈のうち7.1%しか保有していなかった、とてもレアな「やせ菌」。BMIが低い⼈に多く、⾼い⼈に少ない傾向があるという。さらに、脂肪をつきにくくする効果があることも動物試験で明らかになっている。非常にレアな菌なので、 まずは「やせ菌」が腸内に存在するかどうか、腸内フローラ検査で調べてみてはいかがだろうか。 このように、自分の腸内環境を知ることで、今の体の悩みを解決することができるかもしれない。体力が落ちる夏こそ、自分の腸内タイプを検査してみるのもよさそうだ。