鼻腔ガンで入院!「鼻を開いて」手術するというお医者さんの言葉に恐怖で頭が混乱【漫画の作者に聞く】
鼻づまりで病院に行ったら突然「がん」が発覚!2児の母・やよいかめさん(@yayoi_kame)の闘病コミックエッセイ「鼻腔ガンになった話」は、累計5000万PV超えと大反響を呼んだ漫画シリーズだ。発売中の書籍から一部抜粋し、ご本人に漫画の内容や見どころを聞いた。テーマは「いざ!入院」。 【漫画】本エピソード「いざ!入院」を読む いよいよ鼻腔ガンの治療のために入院することになった。家族としばしの別れ。十数年ぶりに1人きりの生活に。 病室は6人タイプの大部屋。整理整頓していると、隣からおばあちゃんのうめき声が…。看護師さんはいつものことと冷静に対応していたが、どうしても気になってやよいかめさんは部屋を替えてもらった。 やがて主治医から説明があった。体への負担を減らすため、動脈から抗がん剤を流す(動注化学療法)という。その後、小さくなったガンを切除するという狙いだが、主治医から「内視鏡ではなく鼻を開いてしっかり切除したほうが本当はいい」という言葉を聞き、やよいかめさんは恐怖で頭が混乱する。 ■告知からわずか2週間で入院。残した家族への心配は尽きない 最初のがんの診断から入院まではおよそ2週間。「かなり慌ただしかったです。まず、告知されて2、3日で病院を決め、治療を受ける新しい病院で転院手続き&初診。そこでたくさん検査を受けて診察→治療方針・入院計画決定。この時放射線科にも行って診察。顔の型取りも行いました。それから入院という流れです」 お子さんは転校して1カ月も経っていない時期だった。「友達ができたのか?ちゃんと生活できているのか?宿題は?忘れ物は?といった心配は尽きませんでした。特に娘のあーちゃんは小学校4年生で、女の子としていろいろと難しい年頃なので、いじめられたりしてないかなと、事あるごとに交友関係を聞き出そうとしていた気がします」 今回のがん治療が人生初の長期入院だった。「病院から入院準備のためのプリントをもらい、必要なものを準備しました。義母も実母も『パジャマは絶対レンタルが便利だから申し込みなさい!』と言ってくれたことがおもしろかったです。入院初期は家族も自分もまめに洗濯できるけど、長期になるとどんどん負担になるし、入院中にしばしばパジャマを汚すからレンタルの方が絶対的に楽って。確かに誰にも気兼ねせず過ごすことができたのでよかったと思います」 持参してよかったものの例をいくつか挙げてもらった。 1…ドリップコーヒー、フレーバーティー、渋目の緑茶とお気に入りのマグカップ 治療中いろいろ不安になることも多いですが、自分が好きなものの香りに触れることで、落ち着いた気持ちになれました。 2…洗濯物を入れるバッグ(洗濯ネット)&お風呂バッグ 下着類は自分で洗う必要があったので、それを入れて洗濯室へ行くためのバッグは必須。調子がいい時は普通にシャワーも浴びられたので、お風呂用のシャンプーや石鹸、着替えが入るバッグがあると便利でした。 3…コードが長めのイヤホン Bluetoothなどが使えないテレビだったので、横になりながらテレビを見るためのイヤホンは絶対忘れない方がいいと思います。音質がいい耳に優しいものがおすすめです。 4…大きいS字フック お風呂セットやバッグをベッドサイドにかけるためのフックです。入院中何度も「S字フックがあれば…」と思ったため、結局お見舞いの時に夫に家から持ってきてもらいました。 5…ピーリングジェル 「ずっとシャワーばかりの生活だと、なんだか角質が溜まっていく感じがするよね」と患者さん同士でも話していました。みんな気になっていたようです。ピーリングジェルを持って来ていたので同室の患者さんに順番で貸してあげたら、めっちゃ感謝されました。 ちなみに、「入院初期で印象に残ったことは尿の保管です。最初の2日ほど、トイレに行って出すすべての尿を保管しないといけなかったのが衝撃的でした。1日に出す尿の全体量を計る必要があったようです」 ■マイナーな“鼻腔ガン”は、情報を探すのが困難だった 入院前から、本屋さん、図書館、インターネットなど思いついたものは全部確認して調べていた。だが、「『鼻腔ガン』について書かれていたものはほとんどありませんでした。圧倒的に大腸や胃、肺、子宮のがん患者さんの割合が多いようです。Instagramで検索しても『鼻腔ガンになった犬』ばかり出てきて、人間よりも犬の方が鼻腔ガンにかかりやすいということがわかっただけでした(笑)」 ※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含む為、閲覧にはご注意ください。