バイデン氏、記憶力に問題 機密文書捜査の検察指摘
【ワシントン共同】バイデン米大統領(81)の私邸などで機密文書が見つかった事件で、ハー特別検察官は8日、バイデン氏が自伝を代筆した人物に文書を故意に見せた事実を確認したが、訴追は見送ったと明らかにした。捜査に協力的だったことを理由としたほか、バイデン氏の「記憶力が著しく限られている」とし、故意の立証が難しかったと説明した。 11月の大統領選で返り咲きを狙う共和党のトランプ前大統領(77)は機密文書持ち出し事件で起訴されており、二重基準だと反発するのは確実。バイデン氏の記憶力の衰えに対する懸念も広がりそうだ。 捜査報告書によると、バイデン氏は副大統領を務めていた時期や、長男ボーさんが死亡した時期を覚えていなかったという。ボーさんは2015年にがんで亡くなった。 バイデン氏は8日、南部バージニア州での演説で訴追見送りについて「信じてきた結論が出てうれしく思っている」と述べた。「私が上院議員になった40年以上前までさかのぼる徹底的な捜査だった」と記憶をたどるのは容易ではなかったとの思いもにじませた。