南海、空港利用増や万博開幕見据えダイヤ改正 「ラピート」速達タイプ増強へ
南海電気鉄道は13日、南海線でダイヤ改正を実施すると発表した。実施日は12月21日。南海本線、空港線、多奈川線、和歌山港線、加太線のほか、高野線の汐見橋~岸里玉出間(汐見橋線)が対象となる。 【画像】速達「ラピート」増強へ ダイヤ改正による本数の増減表を見る 南海本線・空港線では、特急「ラピート」のうち、停車駅が多い「ラピートβ」の一部列車を、速達タイプの「ラピートα」へと変更する。変更対象は、平日の下りが11本、土休日の下りが15本、上りが平日、土休日とも各9本。「ラピート」全体の運転本数の変更はない。 また、難波駅と関西空港駅を結ぶ「空港急行」は、平日夜間に上下各1本を純増とするほか、平日、土休日とも、朝の和歌山市駅行き区間急行を、空港急行へと変更する。このほか、一部列車では、編成両数を6両から8両に増強。平日は上下計18本、土休日は上下計16本が対象となる。 このほか、南海本線・空港線の普通列車および区間急行では、行先などの変更を実施。加太線では早朝・夜間の運転本数を変更するほか、汐見橋線では最終列車の運転時刻を繰り上げる。 南海は、今回のダイヤ改正について、今後も空港線の鉄道需要増加が見込まれることや、2025年の大阪・関西万博開催を見据えたものだと説明。また、利用者からの「特急ラピートが満席で、特急券が買えない」という声にも応え、同列車の利用が最も多い区間の特急券を購入しやすくするため、「ラピートβ」の一部を「ラピートα」へ変更するとしている。 なお、空港線の輸送人員は、2024年度には過去最高の記録を更新したという。「ラピート」は、同年度上半期に約197万人が利用。乗車率は平均65.3パーセントとなった。