【全盛期、再び!】世界を熱狂させたル・マン24時間レース「第一章 グループCカーで日本人が夢を見た!(80年代~90年代)」 | ル・マン24時間レース2024 開幕直前特集!
世界三大自動車レースの一つ「ル・マン24時間レース」の季節がやってきました。2024年のル・マンにはハイパーカー、GTカー合わせて62台が出場。合計14社もの自動車ブランドが総合優勝、クラス優勝を争う大激戦になっています。全盛期が再び到来!という感じです。
今年もJ SPORTSでは「ル・マン24時間レース」を完全生中継!かつてこのレースに熱狂した方々にもう一度、このレースを見ていただきたいという思いから、ル・マン24時間がとてつもなく盛り上がった時代を振り返っていきます。
ル・マンが世界的に注目を集めたのは、映画俳優スティーブ・マックイーンが私財を投じて制作したアメリカ映画『栄光のル・マン』(1971年)の公開でしょう。1970年の実際のレース映像を使って作られた映画で、スクリーンに映るポルシェとフェラーリの対決に世界中の若者やモーターファンが大興奮し、ル・マンに強い憧れを抱いたのでした。
余談ですが、主演・制作指揮を務めたスティーブ・マックイーンはその名前から想像できる通り、ディズニーピクサーの映画『カーズ』の主役、ライトニング・マックイーンの名前の由来とも言われています。海外ではマックイーン=レース好き、クルマ好きの代名詞なのですよ。
さて、ちょっと話がズレました。映画『栄光のル・マン』の影響で世界的な有名レースイベントとなったル・マンですが、その後の1970年代は自動車メーカーが環境問題への対応に奔走していた時代であり、中東危機(オイルショック)の影響もあり、自動車メーカーが大々的にはモータースポーツ活動をしづらい時代でした。
それが1980年代になって急激に盛り上がり始めます。「グループCカー」と呼ばれる高性能スポーツプロトタイプカーの登場です。「グループC」とはFIA(国際自動車連盟)が定めた耐久レース用の新車両規定で、1レースで使えるガソリンの使用量が決められているだけで、あとはエンジンタイプもデザインもかなり自由なマシンを製作できるものでした。