<2020センバツ交流試合>中京大中京・高橋、さえた直球 自粛後初の遠征 「野球できる、一番楽しい」
阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で8月に開催される「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場する中京大中京(愛知)が21日、京都市伏見区の龍谷大平安ボールパークで龍谷大平安(京都)と練習試合を行い、150キロ超の直球が武器のエース右腕・高橋宏斗(3年)が先発した試合は7―2で勝利した。 狙って三振を奪ったのは3―1で迎えた五回無死満塁の場面だ。失策やバント安打で塁が埋まったが、3番打者を空振り三振に仕留めると、強打者の4番・奥村真大は自慢の直球で見逃し三振に。「9人の中で一番いい打者。インコースとアウトコースにしっかり投げ分けられた」。相手の走塁死もあり、ピンチを無失点で切り抜けた。自己最速の153キロをマークした20日の愛工大名電(愛知)戦に続く登板にもかかわらず、5回を被安打3、5奪三振、1失点に抑えた。 今春のセンバツで球速表示155キロをマークすることを目標に定めていたが、中止になった。「ショックを受けた」と語るが、練習の自粛期間中も走り込みなどで下半身を鍛えてきた。 チームは新型コロナウイルス感染症対策を徹底。練習再開後では初となる今回の県外での練習試合は、「密」を避けるためにバス移動ではなく、選手の保護者が自家用車で送迎した。7月からは愛知独自大会、8月には交流試合が待ち受けている。「つらいこともあったが野球をできるのが一番楽しい」と高橋。試合をできる喜びをかみしめていた。【藤田健志】