クリミア攻撃、5人死亡とロシア国防省-ウクライナは首都近郊で迎撃
(ブルームバーグ): ロシア国防省は23日、クラスター弾を利用したウクライナの戦術弾道ミサイルシステム「ATACMS」によるクリミア半島攻撃で複数の死傷者を報告した。
同省によると、4発のミサイルはロシアの防空ミサイルで迎撃されたが、5発目は軌道から外れた後、クリミア最大の都市セバストポリ上空で爆発した。
同省によれば、落下した破片で5人が死亡、100人以上が負傷した。ウクライナ当局はコメントしていない。ソーシャルメディアの画像には、海岸で人々が逃げ惑う様子が写っている。
ロシアが任命した地元知事によれば、犠牲者のうち2人は子どもだった。ロシアは2014年からクリミア半島を占領している。
その数時間前にはウクライナが、23日にアゾフ海から首都圏に向けて発射されたロシアの巡航ミサイル「カリブル」3発のうち2発を撃墜したと発表していた。
同日早朝にキーウと南部近郊では爆発音が聞こえた。クラフチェンコ知事はテレグラムで、2人が軽傷を負い、少なくとも住宅20棟といくつかの零細企業がミサイルの破片で被害を受けたと指摘した。
ウクライナ北東部ハルキウ(ハリコフ)では同日午後の攻撃で1人が死亡、少なくとも9人が負傷した。ウクライナ第2の都市であるハルキウ市の半分が停電し、市内地下鉄は運行停止となった。22日もハルキウでは滑空爆弾による攻撃があり、3人が死亡、56人が負傷した。
ロシアがウクライナ北東部の住宅地攻撃-電力施設空爆の数時間後
ウクライナのゼレンスキー大統領によると、6月だけでロシア軍はウクライナに対し2400発以上の誘導爆弾を使用し、その大半はハルキウとドネツク地域が標的だった。
ゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)への投稿で「ウクライナは、これら爆弾を運ぶロシアの航空部隊などを、行動が展開される場所で破壊するために必要な資源と手段を必要としている」と訴えた。
原題:Crimea Under Attack After Ukraine Shoots Down Missiles Near Kyiv(抜粋)
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Olesia Safronova