木村昴、『ワンピース』フランキー役は“運命”だった 誰にも負けないコーラ愛と歌唱力
『週刊少年ジャンプ』(集英社)で大人気連載中の尾田栄一郎『ワンピース』。テレビアニメが放送25周年という節目の年を迎える中、2025年4月からフランキー役を声優の木村昴が演じることが決定した。 【写真】『ワンピース』「エッグヘッド編」キービジュアル フランキー役への起用で真っ先に思い起こされるのが、木村のコーラへの情熱だ。フランキーにとってコーラは欠かせない存在だが、木村も同様にコーラ愛好家であることで知られている。収録現場でコーラを飲む姿を番組やSNSで公開し、コーラ柄の服を愛用するなど、その愛着は並々ならぬものがあり、自宅には世界中のコカ・コーラ製品や記念グッズなど、1000点を超えるコレクションが並ぶほどの情熱ぶりだ。 このコーラへの愛は『ヒプノシスマイク』での活動にも影響を与えており、事務所の先輩で『ドラえもん』のスネ夫役として知られる関智一が名付けた「好良瓶太郎(こうらびんたろう)」という作詞家名でも活動している。声質の面での適性はもちろん、フランキーとの運命的な共通点を考えると、今回の木村の起用は実に納得のいくものと言えるだろう。 約19年にわたってフランキーを演じてきた矢尾一樹から、その大役を引き継ぐことになった木村は、『ドラえもん』(テレビ朝日系)のジャイアン役や、映画『THE FIRST SLAM DUNK』での桜木花道役など、数々の人気キャラクターを担当してきた。特徴的な低音ボイスを生かした兄貴的なキャラクターや、歌唱シーンの多い役柄で活躍しているイメージのある人が多いのではないか。
アニメ、実写、バラエティまで、木村昴が突き進む“国民的声優”への道
木村の魅力の一つは、その確かな歌唱力だ。『ドラえもん』では音痴キャラのジャイアンを演じる一方で、Netflix作品『DEVILMAN crybaby』では不良役としてラップを披露。3DCG映画『スモールフット』日本語吹替版ではイエティのミーゴ役で歌唱力を存分に発揮した。TVアニメ『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』では山田一郎を演じ、ヒップホップの才能を見せつけただけでなく、同作のライブステージでも精力的に活動。さらには映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』冒頭のマリオブラザーズのCMシーンでラップを担当するなど、その実力は各方面から高く評価されている。 もともとアニメファンの間では、実力派声優としてその名を知られていた木村。しかし近年、その知名度は急上昇している。宮野真守や津田健次郎など、実写作品でも活躍し国民的な知名度を誇る声優が増える中、木村もアニメの枠を超えた活動を広げ始めたことが、大きな転機となったといえるだろう。NHK大河ドラマ『どうする家康』で武将・渡辺守綱を演じたことを皮切りに、2024年7月期放送の木曜ドラマ『クラスメイトの女子、全員好きでした』(読売テレビ・日本テレビ系)で主演を務め、映画『赤羽骨子のボディガード』ではSnow Manのラウールと共演するなど、着実に国民的声優への道を歩んでいる。 その一方で、持ち前の明るいキャラクターと確かなトーク力を武器に、バラエティ番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のレギュラー出演や恋愛リアリティーショー『LOVE CATCHER Japan』(ABEMA)のMCを務めるなど、活動の場を着実に広げている。豊かな表情とテンポの良いトークで、画面の向こうからも伝わってくる木村の楽しむ姿勢は、視聴者をも自然と笑顔にしてしまう。多彩な才能と親しみやすい人柄で、もはやアニメファンの枠を超え、幅広い層に“木村昴”の名が浸透しているといっても過言ではない。 そんな木村が、今度は世界的人気作品『ワンピース』のフランキー役を担当することは、ジャイアンに続く新たな代表作となることは間違いないだろう。アニメ、実写、バラエティと、あらゆるジャンルで輝きを放つ木村だからこそ、新フランキーにも新たな魅力を吹き込んでくれるはずだ。フランキーとの運命的な共通点も持つ木村は、その多彩な才能を『ワンピース』という大海原で存分に発揮し、どんな冒険を魅せてくれるのだろうか。
すなくじら