ひとシネマ執筆陣が選ぶ2025年の期待作:「ハル・アシュビー特集」「敵」
2024年もたくさんの映画が、私たち映画ファンを楽しませてくれました。ひとシネマライターが、映画、動画配信サービスの作品から2025年の期待作を選びました。ひとシネマでは各ライターが選んだ「今年の10本」を掲載中。年末年始、そして新年の鑑賞のご参考まで。 【写真】筒井康隆の原作小説をモノクロで映像化 共演の長塚京三と河合優実 「敵」の一場面
Strangerの先鋭特集がうれしい:髙橋佑弥
「メキシコ映画の大回顧」(国立映画アーカイブの特集上映)1月7日から2月9日 「ハル・アシュビー特集」(Strangerの特集上映)1月24日から2月13日 「Master Gardener」(日本公開未定) 新作映画より、旧作特集上映にひきつけられがちである。東京都墨田区の映画館Strangerが先鋭的な作家特集を継続しているという事実が本当にうれしくてたまらない。新作では、いささかおきて破りだが、ポール・シュレイダー新作(最新作ではない)の日本公開を切望しておきたい。
筒井康隆×吉田大八×長塚京三=「敵」東京国際映画祭グランプリ:勝田友巳
「敵」(吉田大八監督)1月17日公開 「ドールハウス」(矢口史靖監督) 初夏公開 「ミッキー17」(ポン・ジュノ監督) 6月6日公開 「敵」は東京国際映画祭で一足先に鑑賞。東京グランプリにたがわぬ快作。老いを主観から描くという筒井康隆の原作小説の世界を、長塚京三主演、モノクロで映像化。辛気くさいというなかれ、生々しくも滑稽(こっけい)で、緊迫感もあるブラックコメディー。「ドールハウス」は長澤まさみと矢口史靖、オリジナルの独創性に期待。ついにハリウッドメジャーのポン・ジュノ、「ミッキー17」は試金石。楽しみ。
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